今季2勝目を掴んだハウガー「冷静でいることだけを考えていた」FIA F2第6戦バクー レース2 トップ3コメント

 現地時間6月12日、2022年FIA F2第6戦バクーのフィーチャーレース(決勝レース2)がアゼルバイジャンのバクー市街地サーキットで開催され、レッドブル育成のデニス・ハウガー(プレマ・レーシング)が今季2勝目となる優勝を飾った。2位にローガン・サージェント(カーリン)、ランキングトップを独走するフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)が3位に入った。

 前戦モンテカルロのスプリントレースで優勝したハウガーは「フィーチャーレース初優勝は最高の気分だ、特にこのカオスなレースではなおさらね」と、この勝利は格別なものだと語った。

「つねに心を落ち着けるようにしていたんだ。ピットストップもうまくいったし、リアム(ローソン/カーリン)を抜くこともできた。オーバーカット作戦がうまくいったと思う。最後は落ち着きの中でユーリ(ビップス/ハイテックGP)に少しプレッシャーをかけれられた。もちろん、彼にとっては残念な結果だったけれど。彼はいい週末を過ごしていて、今回も本当にいいペースだったから。それでも、今日の結果には本当に満足している」

「(ビップスを攻略するために)かなりプッシュしたよ。客観的に見て僕はDRS圏内にいるよう試みたけれど、彼はリヤを特に使っていた。その前のセクター1は(最速タイムの)パープルを記録していて、ペースはかなり速かった。だからあのときは本当DRSゾーンに近づくためにプッシュしたかったんだ。実際、ウォールに何度かかなり接近していた。それがプレッシャーだったのか、それとも小さなミスだったのかはわからないけれど、あそこにはわずかな隙間があるんだ」

「(スプリントレースでの悔しさをバネに)フィーチャーレースで勝つことを今日は意識していたよ。昨日は詰めが甘かった。小さなミスが原因でリタイアしてしまった。それでもペースがあることはわかっていたんだ。昨日はかなり速かったし、いくつかのポイントではユーリよりも速かった」

「だから僕たちはレースのなかでいいタイムを刻めると確信していたよ。だから僕としては、とにかく外乱を受けずにいること、落ち着いていることが重要だったんだ。DRSが使える2番手というのは、アタックする前に“待ち”が必要なことをわかっていた。無意味にリードする必要はなく、最終的に冷静でいることだけを考えていたんだ」

「FIA F2はルーキーにとっては特にジェットコースターのようなものだね。モンテカルロではスプリントレースで優勝し、今回はフィーチャーレースで優勝した。これを積み重ねていくのみだと思う」

2022 FIA F2第6戦バクー デニス・ハウガー(プレマ・レーシング)

 7番手スタートから2位表彰台を獲得したサージェントは、ポジションアップのキーポイントを「クリーンな状態を保てたこと」にあったと語る。

「オープニングラップは悪くなかったと思う。5番手まで順位を上げて、そこからはベストなレースをすること、ペースを保つことだけを考えていた。ピットストップもうまくいって、すべてがうまくいったと思う」

「自分たちにポテンシャルはあるけれど、それを発揮するのが非常に難しい。経験不足が災いしているところもあると思う。けれどそのハードルを越えることができるようになりつつあるんだ。昨日はセーフティカー(SC)やバーチャル・セーフティカー(VSC)、そしてリスタートで大きな教訓を得られた。今日は申し分なかった。つまりそういうことなんだ。そこから学び、記憶に止め、前に進むのみさ」

2022 FIA F2第6戦バクー レース2で2位となったローガン・サージェント(カーリン)

 今回の3位入賞でポイントランキング首位をキープしたドルゴヴィッチだが、レースへの期待度は低かったという。

「レースペースがなかなか掴めなかったんだ。もちろん、それなりのペースは維持できたんだけど、毎周、本当に限界だったんだ。それと同時に今はポイント獲得に集中しているから、安全第一で走ろうと思っていた。バクーで3位を獲得できたことは、僕たちにとって非常に大きい。SCの最後にウォールへ接触するまでは、クリーンな状態を保てたと思う」

「(バルセロナに比べて)ペースは悪かった。けれど自分の仕事には満足しているんだ。最大限の力を発揮できたからね。みんなが言うように経験が物を言うんだと思う。だからペースが上がらなくても経験でなんとか克服できるんだ」

「この週末にはとても満足しているよ。モンテカルロでは自信がなかったけれど、なんとか速く走れた。正直ここでも自信がなかったし速さも足りなかった。それでもなんとかポイントを獲得できたから、この結果にはとても満足だよ」

2022 FIA F2第6戦バクー レース2で3位となったフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)
左から2位のローガン・サージェント(カーリン)、優勝のデニス・ハウガー(プレマ・レーシング)、3位のフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)

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