富豪が再び移動:UAEに行きたがり、ロシアは最大の敗者

AsiaNet 96467 (1369)

【ロンドン2022年6月13日PR Newswire=共同通信JBN】最新版のヘンリー・グローバル・シチズンズ・レポート(Henley Global Citizens Report)(https://www.henleyglobal.com/publications/henley-global-citizens-report/2022-q2 )によると、2022年に民間資本の“津波”がロシアとウクライナを離れ、英国が富のハブという“王冠”を失い、米国は世界の富豪の磁石として急速に衰退する一方、アラブ首長国連邦(UAE)が世界最大の富豪の純流入を引き付けてその座を占めるとみられている。レポートは、世界の民間の富と投資の移動(https://www.henleyglobal.com/countries )トレンドを追跡している。

国際的な居住(https://www.henleyglobal.com/residence-investment )と投資家市民権((https://www.henleyglobal.com/citizenship-investment )のアドバイザリー企業、ヘンリー&パートナーズ(Henley & Partners)(https://www.henleyglobal.com/ )が13日発表した第2四半期(Q2)レポートは、ニュー・ワールド・ウェルス(New World Wealth)(https://newworldwealth.com/ )による2022年米ドル富豪の純流入・流出、すなわち、国内移入と海外転出のHNWI(富裕者)の差について、最新の予測を独占掲載している。

予想通り、ロシアは過去6カ月に最大の富裕者流出を経験し、2022年末までに1万5000人の流出が見込まれている。同国のHNWI人口のうち15%も占め、パンデミック以前の2019年より9500人多い。ロシアの侵攻は次に、ウクライナからのHNWI転出急増を招いた。同国史上最大、富豪2800人(HNWI人口の42%)、2019年比2400人増の純損失を被ると予測されている。Covid関連のロックダウンと旅行制限のせいで、2020年と2021年の国別数値はない。

ヘンリー・プライベート・ウェルス・マイグレーション・ダッシュボード(Henley Private Wealth Migration Dashboard)(https://www.henleyglobal.com/publications/henley-private-wealth-migration-dashboard )の予想数字は、2022年のHNWI純流入トップ10カ国がUAE、オーストラリア、シンガポール、イスラエル、スイス、米国、ポルトガル、ギリシャ、カナダ、ニュージーランドになるとしている。大勢の富豪は“3M”のマルタ、モーリシャス、モナコにも移るとみられている。その一方、純流出の上位10カ国・地域はロシア、中国、インド、香港、ウクライナ、ブラジル、英国、メキシコ、サウジアラビア、インドネシアになると予想されている。

ヘンリー&パートナーズ(https://www.henleyglobal.com/ )の最高経営責任者(CEO)であるJuerg Steffen博士(https://www.henleyglobal.com/publications/henley-global-citizens-report/2022-q2/global-insights/millionaires-are-move-again-2023-forecast-be-record-breaker )は、年末までに富豪8万8000人が新たな国に移住する見込みであると語った。パンデミック以前の2019年より2万2000人少ない。「来年(2023年)は記録上最大、12万5000人の富豪の移動が予想される。裕福な投資家とその家族がポストCovidの新世界秩序に向けて熱心に備えているからである」

最新データによると、かつて世界の金融センターと喧伝された英国では富豪が減り続け、2022年の純流出は1500人と予想されている。この傾向はブレグジット投票の5年前に始まり、英国は2017年以降、計約1万2000人の富豪を純損失したとみられる。

米国も部分的には増税の脅威のせいで、移住富豪の間で特に人気が低い。同国はなお流出するより多くのHNWIを引き付けており、2022年の純流入は1500人と予想されている。もっとも、これは2019年水準からは驚異的な86%の下落で、この年は1万800人の富豪が純流入した。

対照的に、UAEは裕福な投資家の中で強い関心の的になり、2022年は世界最大のHNWI純流入、4000人が見込まれる。2019年の純流入1300人と比べて208%の劇的な増加で、記録上も最大級である。

ヘンリー・グローバル・シチズンズ・レポート(https://www.henleyglobal.com/publications/henley-global-citizens-report/2022-q2 )でコメントした受賞歴あるジャーナリスト、Misha Glenny氏(https://www.henleyglobal.com/publications/henley-global-citizens-report/2022-q2/global-insights/geopolitics-wealth-migration )は、豊かなロシア人がUAEとイスラエルに大挙移動していると述べた。「ロシア銀行制裁のかなり前から、資本の国外流出“津波”があった。ますます気まぐれになるプーチン大統領の統治スタイル、中産階級と豊かなロシア人に対する忠誠心要求が主因である」

Lloyds Bank Commercialの元首席エコノミスト、Trevor Williams教授(https://www.henleyglobal.com/publications/henley-global-citizens-report/2022-q2/global-insights/emerging-markets-drive-billionaire-boom )は、今後10年に新興経済国がブームになるとみられると話した。「スリランカのHNWI人数は2031年までに90%増加し、インドとモーリシャスの富豪は80%、中国は50%増える見通し。これに対し米国はわずか20%、フランス、ドイツ、イタリア、英国は10%にすぎない」

プレスリリース全文は以下を参照:
https://www.henleyglobal.com/newsroom/press-releases/henley-global-citizens-report-june-2022-millionaires-on-the-move

▽問い合わせ先
Sarah Nicklin
Group Head of PR
sarah.nicklin@henleyglobal.com
+27 72 464 8965

ソース:Henley & Partners