大渋滞…目が開かないほど黒煙が 住宅密集地で店火災 避難場所を用意、異変感じた住民「窓の外が真っ黒」

火災現場で消火活動に当たる消防隊員ら=13日午後7時半ごろ、草加市

 13日午後5時ごろ、埼玉県草加市瀬崎6丁目、「総合建材センター建デポ草加瀬崎店」から火災が発生していると、火災警報の信号を覚知した警備会社から119番があった。

 草加署や消防によると、煙を吸ったとされる従業員1人が病院に搬送されたが、命に別条はない。消防が店舗に連絡したところ、「店内の一角が燃えている」ことを確認した。近隣の三郷、川口のほか、東京都の消防の支援を受け、消火活動に当たった。

 現場は東武伊勢崎線谷塚駅から東に約1キロ離れた住宅やマンションなどが密集する地域。市は近隣住民のため近くの瀬崎コミュニティセンターを避難場所として開放し、食料などを提供する態勢を整えた。

 周辺は周囲が見えないほど黒煙で覆われ、焦げた臭いが充満した。また交通規制も行われたため帰宅ラッシュの車で大渋滞した。

 建材店の西側に住む40代男性は自宅から炎が見え、「身の危険を感じた。貴重品など整理して、いつ避難指示が出てもよいように準備している。黒煙がすごくて今も目が開けられない」。近くの7階建てマンションに住む60代男性は「消防車の音で異変を感じ、窓を開けたら周囲が真っ黒だった。木材とか多いと思うので、簡単に消火できないのでは」と心配そうに話していた。

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