〈参院選・新潟選挙区〉与野党対決で火花 森、小林両陣営 上越で同日決起集会 

 22日公示、7月10日投開票が想定されている参院選・新潟選挙区(改選数1)に出馬を表明している立憲民主党現職の森裕子氏(66)と、自民党新人の小林一大氏(49)は11日、いずれも上越市のリージョンプラザ上越を会場に新潟6区総決起集会(大会)を開いた。森氏は午後、小林氏は午前中に実施し、それぞれ400人超が参集。同日同会場の時間差による集会敢行となり、互いの陣営を意識した舌戦が繰り広げられ、与野党対決の火花が散った。

◇「権力との戦い」に気勢 森氏陣営
 森氏の総決起大会には地元の野党系議員らが集まり、「野党共闘」で必勝を期した。
 森氏は与党候補を2279票の僅差で退けた2016年の前回選挙を振り返りつつ、「6年前に皆さまから頂いた、本当に尊い市民と野党の1議席を、何としても守らせていただきたい。今回の選挙も、壮絶な権力との戦い。『岸田インフレ』から国民を守らなければならない」と力を込めた。
 応援に駆け付けた米山隆一衆院議員は「(森氏は)国会での活躍も素晴らしいし、仲間を増やす力もある。今まで通りに手腕を発揮していただくために、勝っていただく。そして、政権交代まで持っていっていただきたい。私は5区の選対本部長として全力で頑張る」と述べた。
 同党新潟6区選対本部長の梅谷守衆院議員は「(森氏は)本質的には、国民にとことん向き合っている政治家。森さんを勝たせることこそが、忖度(そんたく)政治からの、権力におもねる政治からの脱却にもつながる。この厳しい選挙、何としても勝たせていただきたい」と、支援と結束を呼び掛けた。

ガンバローコールで気勢を上げる森氏(壇上、左から2人目)の陣営(11日午後、リージョンプラザ上越)

◇「議席奪還」へ結束固め 小林氏陣営
 小林氏の総決起大会には地元の与党系議員に加え、自民党本部から萩生田光一経済産業大臣が応援に駆け付けた。
 小林氏は「選挙は勝たなければいけない。失われた議席、必ず7月10日に取り返してみせる」と強調。県議4期15年の経験と、出馬を決めてからの県内での活動を踏まえ「一つ一つの地域にある課題を解決できるのは、政権与党と直結する自由民主党の議席しかない。国際情勢が大変厳しい状況の中、政権の不安定は絶対に許すわけにはいかない」と力を込めた。
 萩生田大臣は「皆さんが県議会で育ててきた、新潟のことをしっかり分かっている小林一大さんを国政に送り出していただくことが、反転攻勢に出る第一歩。相手は『あの人』。負けるわけにはいかない」と支援を求めた。
 同党新潟6区支部長の高鳥修一衆院議員は「全国では政権与党が圧倒的に強いが、新潟県は衆議院では2勝4敗、参議院では0勝2敗。このねじれを解消しない限り、新潟県は地方間の競争にどんどん取り残されていく」と訴えた。

「ひろがれカズヒロ」コールで士気を高める小林氏(壇上、左から3人目)の陣営(11日午前、リージョンプラザ上越)

 新潟選挙区ではこの他、NHK党新人の越智寛之氏(48)、政治団体「参政党」新人の遠藤弘樹氏(41)も出馬を表明している。

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