カネミ油症2世「未来に希望持ちたい」 娘の思い、母が代読 東京でシンポ

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 全国油症治療研究班(事務局・九州大)が進めるカネミ油症次世代被害の健康影響調査を踏まえ、シンポジウム「化学物質は世代を超える~カネミ油症次世代調査から考える」が12日、東京都内であった。オンラインを含め65人が参加し、化学物質などについて議論。長崎県諫早市の油症患者下田順子さんは、油症2世で未認定の長女恵さんの「未来に希望が持ちたい」などとする切実なメッセージを涙をこらえて読み上げた。
 カネミ油症被害者関東連絡会とカネミ油症被害者支援センターが企画。講演したダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議の水野玲子理事は、油症の主因ダイオキシン類など化学物質が混じった食用油を食べた「第一世代」の子や孫ら次世代への健康影響について、母親経由だけでなく、男性の生殖細胞が化学物質に傷付けられることによる父親経由の可能性にも言及。また世界的な化学物質汚染が生殖能力低下、国内の発達障害増加の要因である可能性を指摘し、「油症2世に起きていることは全ての国民の問題」と述べた。
 第一世代の油症の男性はわが子のことを振り返り、「父親経由の次世代影響の可能性を聞き、複雑な気持ちになった」と吐露した。
 同研究班が本年度実施する次世代の血液検査に関し、化学物質の血中濃度が高くないからといって救済対象から外すことがないよう求める声も相次いだ。