隠れたメジャー新記録が誕生 バクストンが44本塁打連続併殺打なし

メジャーリーグにはパワーとスピードを兼ね備えた選手が数多くいるが、バイロン・バクストン(ツインズ)はその代表格と言えるだろう。メジャーリーグ公式サイトのサラ・ラングス記者によると、そのバクストンが隠れたメジャー新記録を樹立していたという。バクストンは2020年8月18日のブリュワーズ戦で2本の併殺打を打って以降、全く併殺打を打っておらず、その間に44本塁打を記録。「44本塁打連続併殺打なし」は43本塁打で並んでいたマット・カーペンターの記録を上回るメジャー新記録となった。

併殺打が両リーグで公式記録として扱われるようになったのは1940年のこと。現在ヤンキースに所属していたカーペンターは、カージナルス時代の2017年9月9日から2019年4月14日のあいだに「43本塁打連続併殺打なし」をマークし、これが1940年以降のメジャー記録となっていた。

バクストンは日本時間6月11日に行われたレイズ戦で2本塁打を記録。まず今季16号アーチでカーペンターの記録に並び、今季17号アーチで一気にカーペンターを抜き去ったことになる。それ以降も併殺打を打っておらず、バクストンの記録は今後さらに伸びる可能性がある。

この記録は本塁打を打つパワーと併殺打を回避するスピードを兼ね備えたバクストンならではの記録と言えるだろう。今季規定打席以上の打者でバレル率とスプリントスピードがメジャー全体の上位10%に入っている選手はマイク・トラウト(エンゼルス)、ジャズ・チザムJr.(マーリンズ)、そしてバクストンの3人だけ。この3人はパワーとスピードを兼ね備えたメジャーリーガーの代表格と言えるだろう。

左打者と比べて一塁ベースから遠い右打者でありながら、通算538試合で併殺打をわずか10本しか打っていないバクストン。シーズン別に見ても2019年の3本が最多である。バクストンが樹立した隠れたメジャー新記録がどこまで伸びるのか注目したい。

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