「自分、センターバックなんで」 “怪物”チェイス・アンリ一問一答

U-21日本代表のDFチェイス・アンリが6月13日、オンラインでの囲み取材に応じた。

ウズベキスタンで開催中のU-23アジアカップに参戦中の日本代表。12日には宿敵・韓国代表を3-0と一蹴し、準決勝への進出を決めている。

この試合にセンターバックで先発出場した18歳のチェイス・アンリは、韓国戦のことや今年4月に契約を結んだシュトゥットガルトのことなどについて答えている。

――韓国戦を振り返ってどうだった?

自分も初めて韓国とやる状況だったんで。楽しくやるっていうこと考えてたんで。楽しくできて良かったなと思います。

――日本と韓国は歴史的にもライバル関係にある。事前に知っていた?

そうですね。いつも日本は韓国と良い勝負してますね。自分もミーティングの後にちょっと日本と韓国の動画を見たんですけど、そのせいでちょっと緊張してきて。

やっぱりこういうアジアの戦いに勝たなきゃいけないなって。その動画のお陰で昨日の試合で無失点に終えられて良かったなと思います。

――過去の日韓戦の歴史みたいな動画?

そうですね。いろいろなアジアの大会の日韓戦、日本が韓国に勝ったり負けたりの動画ですね。

――結果としては日本の快勝だったがピンチもあった。

自分も前半13分にはもうイエローをもらっちゃって。そのイエローのせいで後半あんまり(激しく)守備に行けなくて、ちょっと怖くなりましたね。

――そういう中で意識したことは?

自分そんな強く行けないんで。自分がカバーを徹底して、(馬場)晴也君に最初プレスに行かせて、自分はそのカバーへ行くっていう感じでした。

――高校時代はイエローカードの後に影響を受けていたが今回は違うようにみえた。

自分は(相手を)潰しに行く役だったので。

考えて守備をしないとすぐ一発レッドになっちゃう。味方のセンターバックの晴也君と一緒にコミュニケーションを取って、自分がカバー役にまわってピンチを救えたらいいなと思いました。

前の自分だったら焦って変なプレーしたりしたんですけど、やっぱり自分、センターバックなんで。自分が一番崩れたらチームも崩れちゃうので、ずっと冷静でやんなきゃいけないなと思いました。

――韓国にはイ・ガンイン選手もいたが。

今までテレビで見ていた選手。久保(建英)選手と一緒のチームだったっていうことで負けたくないっていう気持ちもありました。

彼のプレーを見て、やっぱりラ・リーガってすごいなって感じました。

――日韓戦という一つの山を越えたがまだ2試合ある。

そうですね。このチームの目標は優勝なので(油断は)一切ないです。

――大会を振り返ると、初戦のUAE戦では課題が残る出来だった。

自分も初戦は久しぶりに試合をして、状況判断だったり色々あったんですけど。

でもそういう過去のことを考えても次の試合で良い形は出ないと思うので。楽しくやったり、ミスを恐れないことが大事だと思いました。後悔なくいきたいなと。

――独特の環境で日の丸を背負うのはどう?

そうですね。プロになって初めての戦いなので、本当に色々緊張します。

でも僕は大会を通して楽しくやりたい。試合に出たい人もいるのに、自分が出て…(大岩剛)監督が出させてくれてるので、そういう期待に応えたい。

なのでミスを恐れずに…ミスを恐れたら自分のプレーも悪くなるので、楽しく行きたいなと思ってます。

――高校とプロでは違う?

気持ち的に全然違いましたね。周りも本当に上手くて。でも年齢に関係なく、自分も声を出さなきゃいけないなっていうのを感じました。

――プロの選手と同じステージに立ったという感じ?

そうですね。試合に入る前とかは「(彼らと)一緒にできんだ!」みたいに毎日ワクワクした気持ちでやってます。

――高校を卒業し、18歳になった直後の4月にシュトゥットガルトと契約を結んだ。

そうですね。自分シュトゥットガルトに行って1か月しか練習できてなくて。

そのお陰で自分も自分の成長を(分からなかったが)…この大会で、パスだったりビルドアップだったりそういうところが成長したなって感じます。

あとはもっとセンターバックとして経験を積んで、もっと冷静さを持って、声をかけたり守備を、そういうところをもっと簡単にできるようになりたいなと思いました、海外で。

――その1か月の中で学んだことや感じたことは?

メンタルが大事ですね。いろいろなことが起こったりするし、すぐ冷静さを失ったらもう一発レッドだったり。

自分のポジションだとその一つのミスですぐ失点しちゃうので、ずっと冷静さを保ってなきゃいけないなと感じました。

最終節の残留が決まった試合は見たんですけど、本当にあのお陰で刺激をもらえたし、ウズベキスタンに来る前にあの試合を見られて本当に良かったなと思いました。

――遠藤航選手や伊藤洋輝選手とは話した?

直接喋ったことはありますね。色んなドイツの日常生活だったり、何が楽しいとかそういうところでした。

(遠藤に言われたのは)耐える能力。自分がいくらミスをしても、そういうところは成長に繋がる。周りに何を言われても、それを力に変えて、自分をもっと成長させなきゃいけないなと思いました。

耐える…メンタルが大事ですね、今は。

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――優勝まで残り2試合、どう成長したい?

自分の成長の前にチームをまず勝たせること。あと2試合あるんですけど、絶対に優勝しなきゃいけないっていう気持ちがあります。

――そのために必要なことは?

自分はセットプレーだったりヘディングを決めたり。あとは本当に冷静さとメンタルですね。

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