大手饅頭 小豆の皮で染めたバッグ 廃棄物活用、薄ピンクの色合いに

小豆の皮で染めたバッグ

 菓子製造販売の大手饅頭伊部屋(岡山市北区京橋町)は、製造過程で出る小豆の皮を染料に活用したバッグを発売した。小豆ならではの優しい色合いが特徴。同社の直営店やオンラインショップで扱っている。

 バッグは綿製で手提げ(高さ54センチ、幅26センチ、マチ18センチ)と肩掛け(同70センチ、同34センチ、同24センチ)の2種類。生地は石井織物工場(倉敷市児島田の口)から仕入れ、傷があるといった理由で倉庫に眠っていたものを使用した。丈夫ながらやわらかな肌触りの「ギャバジン」と呼ばれる生地で仕立てている。

 大手饅頭伊部屋は、こしあんがびっしり詰まった「大手まんぢゅう」が看板商品。こしあんの製造工程で小豆の皮を取り除く必要があり、週に200~300キロが廃棄されていたという。皮を煮詰めた煮汁に生地を漬け、薄ピンクの色合いを出した。使いやすいように持ち手の長さも工夫した。

 手提げ3850円、肩掛け4950円。大岸聡武常務は「いつでもどこでもなじみやすい風合い。開発の背景も知ってもらい日常シーンに取り入れてほしい」と話している。

小豆の皮で染めたバッグ。使いやすいよう持ち手の長さも工夫したという

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