東京都医師会「屋外ではマスク不要」「入院勧告不要」を提言

 東京都医師会の尾﨑治夫会長は14日の定例会見で、「一部をのぞき、今後は屋外では原則マスク不要」「入院勧告不要」との考えを示した。国は例外条件付きのマスク推奨や、感染症法での入院措置など強い措置ができる二類指定を続ける意思を示しているが、首都の医師会が先行してポストコロナへ足を踏み出したかたちだ。

夏以降もマスクは不要、と見解示す

 尾﨑会長は会見の中で、熱中症の恐れがある夏の到来を控えマスクを外していくよう呼びかけたが、さらに「至近距離で会話し飲食するバーベキューなど特殊な場合を除けば、感染のおそれは少ない。屋外では原則、マスクはいらないのではないか」と述べた。また夏以降もマスク着用の必要はないと見解を示した。

 なお、14日の東京都内の新型コロナウイルスの新規感染者数は1528人で1週間前の火曜日より272人減り、32日連続で前の週の同じ曜日を下回っている。また、人工呼吸器またはECMO(人工心肺装置)を使っている重症患者は一昨年の4月28日以来の0人となっており、収束傾向が続いている。

 尾﨑会長はこうしたここ最近の収束傾向を受け、会見でさらに踏み込んだ。現在、新型コロナウイルス感染症は感染症法では入院勧告や強制入院が可能な「二類相当」の指定となっており、政府は指定を変更する意思を示していないが、「そろそろ『二類相当』から脱却したほうがいい。柔軟な議論を各所でしてもらいたい」と水を向け、自身の考えとして今後は入院勧告は不要ではないかと見解を示した。

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