【インドネシア】郊外の賃貸倉庫で営業強化[運輸] 三井物産、タイ社と新運営体制

三井物産は、インドネシアの首都ジャカルタ郊外で展開する賃貸工場・倉庫事業の営業活動を強化する。25%を出資する合弁会社SLPスルヤ・タイコン・インテルヌサ(SLP)に、タイの産業不動産開発会社フレイザーズ・プロパティー・インダストリアル(タイランド)が出資比率を拡大したのを機に、新運営体制を発足させたと発表した。フレイザーズとともにテナントの誘致を強化し、事業のてこ入れを図る。

「SLPカラワン」の外観(SLP提供)

SLPの賃貸工場・倉庫の名称は「SLPカラワン」。ジャカルタから東に約64キロメートルの西ジャワ州カラワン県にあるスルヤチプタ工業団地内にある。ジャカルタと東部の工業地帯を結ぶチカンペック高速道路の最寄り出口から車で約10分。

SLPにはもともと、インドネシアの地場不動産開発スルヤ・スメスタ・インテルヌサが50%を出資。残りは、タイの工場賃貸・販売大手タイコンと、三井物産がそれぞれ25%ずつ保有していた。その後フレイザーズがタイコンの買収を通じてSLPに参画したのに続き、6日にはスルヤ・スメスタがフレイザーズにSLPの保有株50%を売却。これによりSLPには、フレイザーズが75%、三井物産が25%を保有する新体制に移行した。

三井物産は14日の声明で、新体制の発足に伴い、両社のネットワークや物流施設の運営ノウハウを活用しながら、SLPのさらなる企業価値向上を目指すと表明。SLPの顧客に対し、安定した事業基盤の供給につながるよう、サービスを強化するとしている。

SLPカラワンの敷地面積は22万平方メートル。今後の計画分も含めて8区画あり、賃貸予定総面積は合計16万5,000平方メートル。8区画のうち5区画(A1、A2、E1、E2、C)の賃貸最小面積は600平方メートルからで、テナント企業のニーズに応じて柔軟に対応している。今後さらに、3区画(合計約3万6,000平方メートル)の建設計画もある。

現在の入居企業数や稼働率については明らかにしていないが、カラワン県内や周辺地域には日系自動車・二輪車メーカーや部品メーカーが数多い立地柄、顧客は日系四輪・二輪産業が中心となっている。一般消費財や食品加工の取り扱いも増えてきているという。

SLPの武田創一取締役(三井物産から出向)はNNAに対し、「新体制に移行したのを機に営業のてこ入れを進める」とコメント。「業種や業態を問わず、昨今増えてきている新興国からの投資案件も含めて、広範囲に需要を取り込んでいきたい」と話した。

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