沖縄県人口、初の前年比減 2~5月、入国制限影響か

 沖縄県統計課が毎月発表する県内の推計人口が、今年2~5月にかけて4カ月連続で前年同月に比べて0.01~0.04%減少した。県は2000年10月から国勢調査の結果を補間補正して推計人口を算出しているが、前年同月比を下回ったのは初めて。2月は146万9233人で、前年同月比で0.01%(125人)減少した。新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う外国人の入国規制などが背景にあるとみられる。

 人口減少傾向にある全国に比べて沖縄の総人口は堅調に増加していたが、少子高齢化などを理由に増加率の幅は年々縮小する傾向にある。加えてコロナ禍による入国規制で海外から技能実習生や語学留学生が来県することができず、人口の下振れ要因になっている。

 今年2月の推計人口を見ると、日本人は前年同月比1403人増だったものの、外国人が同1528人減となり、差し引きで減少となった。3、4月も外国人の減少が影響した。

 5月は入国規制緩和の影響で外国人は微増となったが、一方で日本人が減少したために全体として4ヵ月連続の対前年同月割れとなっている。(小波津智也)【関連記事】
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