パドレス・タティスJr. 3カ月経過もバットのスイングを再開できず

ロックアウトの影響で開始が遅れたスプリング・トレーニングの初日から3カ月が経過した。パドレスのA・J・プレラーGMはオフシーズンに左手首を骨折したフェルナンド・タティスJr.の戦列復帰までに要する期間を「3カ月」と予想していたが、どうやらその予想は楽観的すぎたようだ。タティスJr.の左手首は着実に回復しているものの、3カ月が経過した現在も戦列復帰にゴーサインを出せる状況ではなく、タティスJr.はいまだバットのスイングを再開することができていない。

プレラーGMはタティスJr.の状態について「改めてMRI検査を行い、回復を続けていることが明らかになった。しかし、完全なグリーンライトを出せるレベルではない。基本的には週ごとに回復状況を確認するような段階だ」とコメント。その一方で、マニー・マチャドらの活躍によってチームが好調を維持していることもあり、タティスJr.の穴を埋めるような補強は考えていないことを明らかにした。

タティスJr.は今後も引き続き、バットのスイング以外の練習を行っていく予定だ。練習量はその日のコンディション次第ではあるものの、スローイングに関しては問題なく行えるようになっており、ゴロ捕りや軽めのキャッチボールもできる状態になっている。ただし、パドレスはタティスJr.と14年3億4000万ドルという超大型契約を結んでいることもあり、目先の戦いよりも長期スパンでの活躍を重視し、早期復帰に慎重な姿勢を崩していない。

パドレスは正遊撃手のタティスJr.を欠きながらも開幕62試合で38勝24敗という球団史上最高のスタートを切り、首位ドジャースにゲーム差なしの地区2位につけている。その要因はチーム防御率リーグ2位という投手陣の頑張りであり、タティスJr.の復帰によってチーム打率リーグ12位、本塁打数リーグワースト、OPSリーグ14位に沈む打線がパワーアップすれば、悲願の「打倒ドジャース」を成し遂げる可能性も十分にありそうだ。

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