「やっと認めてもらえた」 背中押したパートナーシップ制度

 LGBTQなど性的少数者への理解を広げようと行進する「Akita Pride March」(秋田プライドマーチ)が先月28日、秋田市で初開催された。参加した2組の思いを、2回にわたり紹介する。

 秋田市職員が見守る中、肩を並べて氏名や住所を一字一字記していく。

 <互いをその人生のパートナーとすることを宣誓します>

 宣誓書の言葉を見て、優一さん(45)=横手市、仮名=のペンを握る手が緊張した。「やっと認めてもらえた」。5月18日。この日は優一さんとパートナーの拓哉さん(46)=秋田市、仮名=にとって、特別な日となった。

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 優一さんと拓哉さんはゲイのカップル。先月、秋田市の「パートナーシップ宣誓制度」を利用した県内第1号として認定された。法律上結婚が認められない同性カップルなどを、自治体が婚姻に相当する関係と証明する仕組み。4月に県と秋田市が導入した。

 8年前に交際を始め、互いについて「一緒にいると自然体でいられる」(優一さん)、「温厚で慎重派。自分にはないものを持っていて憧れの存在」(拓哉さん)と話す。日本で同性婚が認められたら結婚したいと考えていた2人は、秋田市の制度導入を知ってすぐに申請を決めた。

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