極上の福井梅を皇室へ…入念に品質チェック 福井県若狭町で選果作業

皇室に献上する福井梅の選果作業=6月15日、福井県の若狭町梅加工体験施設

 皇室に献上する福井梅の選果作業が6月15日、福井県若狭町成出の町梅加工体験施設で行われた。渡辺英朗町長らが実の大きさや傷の有無などを入念にチェックし、最高品質の100キロを箱詰めした。16日に秋篠宮、三笠宮、常陸宮各家に届く。

 福井梅の献上は1978年、三笠宮妃の来福を機に始まり、2001年から常陸宮家、14年からは秋篠宮家にも届けられている。

 献上するのは梅干しに適した県特有の品種「紅映(べにさし)」。直径4センチ大で、傷がなく見た目もきれいな最上級ランクの「秀」から選んだ。渡辺町長やJA福井県敦賀美方基幹支店の増田和重支店長ら4人が白い手袋とマスクをつけ、光沢のある実を一つずつ手に取って確認し、丁寧に段ボール箱に詰めていった。

 今年の梅も大玉で品質が高いといい、7月上旬までに計千トン余りの出荷を見込んでいる。渡辺町長は「きれいな高品質の梅を今年も献上できてうれしい。今後も続けられるよう産地を守っていきたい」と話していた。

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