光南高 読書推進活動で大臣表彰 年間貸出数 6年連続で1万冊超

「読書会」で意見交換した内容を模造紙にまとめて発表する光南高図書委員ら

 文部科学省の2022年度「子どもの読書活動優秀実践校」の大臣表彰に光南高(玉野市)が選ばれた。同高図書館の貸出冊数の多さや、図書委員会を中心にした多様な読書推進活動などが評価されたという。同高では読書を通じ、生徒同士や教諭らが交流しながら、知性や教養を育んでいる。

 同高によると、図書館の蔵書数は今年3月31日時点で3万5636冊。年間貸出数は16年度以降6年連続1万冊超が続いており、21年度は1万1016冊で生徒1人当たりでは12.8冊に上った。授業での図書館利用も多く、21年度は272時間。館内では、同高図書委員の生徒らが話題の本や季節に合わせた本の紹介、授業や部活動、学校行事に即したテーマ展示を行い、生徒に読書を促す取り組みもしている。

 図書委員会では「読書会」や「よむよむフェア」といった行事を開催。読書会は1冊の本の内容について意見交換するなどして、学年や学科を超えた委員同士の交流が生まれている。よむよむフェアでは、本を借りるごとに1日1回挑戦できて図書カードなどが当たる「借りてガチャガチャ」や、本に関するなぞなぞを解く「ナゾトキ宝探し」など、委員らが企画・運営を行い、人気の催しになっている。

 図書委員長の3年山口雪花さん(17)は「光南高の図書館は生徒にとって癒やしの場。普段あまり読書をしない人も足を運んでくれるような展示やイベントを企画したい」と意気込む。図書館の小橋暁子司書は「表彰されたのは生徒や先生方が皆で活動してきたからこそ。これからも本や図書館を通じて、人と人とのつながりを広げていきたい」としている。

 同表彰は、子どもの読書への関心を高めようと、2002年度から始まり、本年度は全国の小中高校など128校が選ばれた。光南高は09年度に続き2度目の受賞となった。

図書委員会で企画・紹介している「こわーい本展示」のコーナー

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