「扉をあけるその先に」〜北斎からドビュッシーまで、響く波の広がり〜 出演 伊東健人, 梶裕貴, 高木渉, 土田玲央, 土屋神葉, 西山宏太朗, 橋本全一, 畠中祐, 濱健人, 代永翼

すみだトリフォニーホールで、
墨田区のシンボルでもある葛飾北斎と
19世紀末のパリの画壇の人々を描く舞台_

北斎の浮世絵がパリの画壇に与えた影響は、最初はとても小さなさざなみだったが、大きなうねりとなって、ヨーロッパ中のアーティストたちを飲み込んでいった物語。
この舞台では新作戯曲を、声の優れた俳優の言葉による物語の進行とともに、木版画の摺師が実際に浮世絵を完成させていく。俳優と摺師が舞台上で競演し、言葉と音楽とアートが一つになる。
出演は、伊東健人 梶裕貴 高木渉 土田玲央 土屋神葉 西山宏太朗 橋本全一 畠中祐 濱健人 代永翼。

会場ロビーでは、「富嶽三十六景」などの実物の浮世絵を展示。美術展さながらの贅沢な空間を通し、多角的に北斎を体験してゆくプロジェクトだ。

ものがたり__
北斎の投げた球をマネがキャッチ。マラルメとドビュッシーの共作「牧神の午後への前奏曲」が、ニジンスキーによって演出振付される。
感じたままを自由に表現することに目覚め、コラボレーションの強みを得てゆく。
物語の中で描かれるのは「自由さ」を忘れ、しきたりに囚われていた19世紀後半パリのアーティストたち。彼らは先人たちのやり方、それを引き継いでゆくことが優れた芸術家として認められ、評価の基準とされていた。
しかし、次第に表現者として不自由さを感じるようになってゆく。自分たちの感性を信じ、思うままに表現したい。そう発表し続けることが、本当に自分が表現したいことを伝えることが出来るのではないか。そう考えるようになっていった。
そんな時、はるか遠い、日本から偶然1枚の絵が届く。何かを包むために用いられた包装紙。そこに描かれていたのが北斎の浮世絵だった。
因襲に囚われることなく、日常を生き生きとシンプルに描かれたその絵は、マネやドガ、ゴッホたちにとって、「なんという自由!」という衝撃とともに、「絵を描くって自由でいい」という発見だった、開放だった。
彼らはマラルメが主宰する「火曜会」というサロンに集まり、お互いに影響し合っていた。
時を同じくして若手音楽家のクロード・ドビュッシーも、当時絶対的なる存在感を誇っていたR・ワーグナーに対し、越えられないものを感じていた。しかし、「火曜会」に参加した彼は、そんな絵画人たちを間近に見て、北斎に強く影響され、「海」など天才的な音楽を生み出した。
そしてマネの美術、マラルメの台本に触発されたドビュッシーは、ニジンスキーの演出振付による「牧神の午後への前奏曲」を作曲、総合アートの誕生へと進んでゆくのであった。
言葉、美術、音楽が共に呼応し合ながら北斎を起点として、パリを中心にヨーロッパに日本の文化が広く伝わってゆく、ジャポニズムの礎が浮世絵にあったのだった。

概要
「扉をあけるその先に」〜北斎からドビュッシーまで、響く波の広がり〜
日程会場:2022年7月14日(木)〜17日(日) すみだトリフォニーホール・小ホール
スタッフ
作・演出/保科由里子 照明/稲葉直人 音響/佐川敦 衣裳/ゴウダアツコ
映像/垣内宏太 演出助手/木村孔三 美術・舞台監督/深瀬元喜
キャスト
伊東健人(マラルメ), 梶裕貴(マラルメ), 高木渉(マネ), 土田玲央(マラルメ),
土屋神葉(ドビュッシー), 西山宏太朗(ドビュッシー), 橋本全一(マネ),
畠中祐(ドビュッシー), 濱健人(ドビュッシー), 代永翼(マラルメ)
江戸木版画摺師/鉄井裕和 (控え摺師:岡田拓也)

料金:8,800円(全席指定税込) 一般発売日7月1日(金)
チケット取扱>チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード 513-242)
問合: info@hokusai-tobira.com
主催 (株)レモンアンドオレンジ・丸和繊維工業(株)
協力 墨田区、TUFF STUFF
特別協力 版三(株) 制作 tsp

公式HP:https://hokusai-tobira.com

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