【DeNA】阪神・青柳攻略で浮上の契機に プロ野球17日再開 エース今永「どんな形でも勝つ」

短いダッシュで調整する横浜DeNA・今永=16日、横浜(球団提供)

 交流戦2位の好成績を残した阪神を敵地でたたき、借金6の返済へ弾みをつけられるか。ベイスターズの投打の軸である今永と牧はシーズンを占う3連戦と捉え、眼光を鋭くしている。

 「やっぱり始まりは大事。交流戦明けの一発目で、流れを持ってこられるようにしたい」

 再開初戦を託されたエースはそう決意を口にする。7日の日本ハム戦(札幌ドーム)で無安打無得点試合を達成して以来のマウンド。いやが上にも期待は高まるが、冷静な左腕は、ともにリーグトップの7勝、防御率0.89の青柳との投げ合いへ集中する。

 「相手は難攻不落の投手。どんな形でも最後に自分たちが勝つことを一番に優先したい。すごく大事な試合」。今永は「大事」という言葉を繰り返し、チームに流れを引き寄せるには格好の相手とみている。

 牧の思いも投の柱とピタリと重なる。「すごく勢いのある阪神。何とか初戦を勝って勝ち越したい」。交流戦で打率2割6分1厘、6本塁打、14打点をマークするも、自分の仕事ぶりには納得していない。

 最終戦となった12日のロッテ戦。2点を追う八回1死満塁で投ゴロ併殺打に倒れ、「寝るときに思い出すくらい悔しかった。初めての感覚」と振り返る。苦い記憶はグラウンドでしか拭い去ることはできない。

 この中断期間は田代巡回打撃コーチの指導で、体重移動を意識しながらバットを振ってきたという。「チャンスの場面での一本、甘いボールを見逃さずにいきたい」。リーグ屈指の右腕攻略へ青写真はできている。

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