コガタペンギン、生まれたよ 長崎ペンギン水族館で6羽

生まれて2日目のコガタペンギンのひな(長崎ペンギン水族館提供)

 長崎市宿町の長崎ペンギン水族館で今月上旬、コガタペンギンの赤ちゃん6羽が誕生した。お披露目は10月ごろを予定している。
 コガタペンギンは、オーストラリアやニュージーランド沿岸に生息し、体長30センチ、体重1キロの世界最小種。小さくてかわいいと、来場者からも人気だ。
 国内での飼育羽数は昨年末時点で4施設42羽で、このうち32羽が葛西臨海水族園(東京都)、6羽が同館で飼育されている。血縁関係が近いため、全く異なる血統を取り入れ、遺伝子多様性を保つことが課題となっている。
 同館は昨年から、受精卵を移動させ、ふ化させる「受精卵移動」に取り組んでおり、今回の6羽もその一環。卵の中でひなが安定した3週間目ごろに葛西臨海水族園から輸送。約1週間後にひびが入り、丸2日ほどかけてふ化した。誕生時は40グラムほどだった体重は2週間で約230グラムにまで成長。約2カ月で成鳥と同じくらいのサイズになるという。

田上市長に報告する田﨑館長=長崎市役所

 15日には田上富久長崎市長に報告。市長は、ひながふ化する動画を視聴し「生まれる様子は感動的。ぜひ子どもたちに見せてあげたい」と感想を述べた。田﨑智館長(37)は「国内の実績に貢献できて良かった。多くの方に見ていただきたい」と話した。
 ひなの様子は交流サイト(SNS)で発信する予定。


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