自閉症の高校生アーティスト 都内で初の作品展「絵でみんなが幸せに」

とても色鮮やかで細やかなタッチで、描かれているたくさんの人たちの笑顔を見ていると、見ている人まで思わず明るい気持ちにしてくれる絵画作品──。これは自閉症の高校生アーティストが描いたものです。これらの絵に込められた思いに迫りました。

石川県出身の輪島貫太さん(15)は特別支援学校を卒業し、現在は通信制の学校に通う高校1年生です。貫太さんには妹がいて、2人は幼い頃、発達障害の一つである自閉症の診断を受けました。今では2人とも生み出した作品が国内で評価され、靴の有名ブランドとコラボレーションするなど、幅広く活躍しています。貫太さんの絵の特徴は色彩の豊かさで、それぞれのイラストには伝えたい思いが込められています。貫太さんは「いじめや新型コロナで学校に行けなくて引きこもる人を助けたいと思った。戦争に対する思いも…」と語ります。

今回の作品展には貫太さんの絵が18点展示されているほか、妹の楓さん(13)が制作した切り絵の作品も展示されています。2人の母親・満貴子さんは「そのままでいいと思える社会が全体的に広まることで、子どもたちも過ごしやすくなると広まったらいいと思っている。同じ立場のお母さんたちにも一緒にそのままでいこうと伝えていきたい」と話しています。

2人の思いが作品に表現された展覧会は6月30日まで東京・千代田区内幸町の東京新聞・社屋で開かれています。

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