公式サイトが新人王独自投票 アはロドリゲス、ナはゴアが1位に

昨年はランディ・アロザレーナとジョナサン・インディアが獲得した新人王のタイトルを争って今季も多くのルーキーが活躍を見せているMLB。特に今季はシーズンオフの制度変更の影響もあり、多くの若手が開幕直後から次々にデビューしており激戦模様だ。メジャーリーグ公式サイトでは48人の投票者による独自の新人王投票が行われ、その結果が紹介されている。

アメリカン・リーグで投票1位に輝いたのはマリナーズの外野手フリオ・ロドリゲス。デビュー直後は10試合で打率.143と苦しんだが、徐々に調子を上げて6月16日時点で打率.261、8HR、17盗塁の活躍を見せている。センターの守備も安定しており、この調子を維持すれば新人王最有力なのは間違いないだろう。2位には開幕から安定した活躍を見せているアストロズのジェレミー・ペーニャが選ばれた。打率.277、9HRでカルロス・コレアが抜けたショートの穴を埋め、地区首位を走るアストロズに大きく貢献しているが、親指の怪我で故障者リスト入りしており状態が心配される。続いて票を集めたのはロイヤルズのボビー・ウィットJr.だ。MLB公式のプロスペクトランキング1位で開幕を迎えたトッププロスペクトは、4月こそ打率.216と苦しんだが5月以降調子は上向き。6月は現時点で打率.294、OPS.823と本格化の兆しだ。4位にはツインズの右腕ジョー・ライアン、5位にはホワイトソックスの内野手ジェイク・バーガーが選ばれている

ナショナル・リーグで1位に輝いたのは西部地区首位を争うパドレスの左腕マッケンジー・ゴアだ。デビューが期待された2021年は制球に苦しんだが、今年はスプリング・トレーニングから素晴らしいパフォーマンスを見せメジャーデビュー。開幕後も9試合に先発して防御率2.50と素晴らしい投球を見せており、大差での選出となったようだ。2位に選ばれたのはカージナルスのブレンダン・ドノバン。7試合以上守備に就いたポジションが5つもあるというユーティリティ性と、四球数が三振数を上回る出塁能力が評価されている。3位にはブレーブスの右腕スペンサー・ストライダーが入った。100マイルを超す速球が武器の右腕はリリーフでデビューし経験を積むと、5月末に先発ローテーションを勝ち取った。日本時間6月16日の試合では11奪三振を奪う活躍を見せており、今後の飛躍が期待される。なお、カブスの鈴木誠也はカージナルスの内野手ノーラン・ゴーマンと並んで4位に選出された。現在は故障で戦線を離れているが、開幕直後の活躍を取り戻すことができればゴアを逆転することも不可能ではないだろう。

惜しくも5位に届かなかった選手にも、カブスの1番に定着したクリストファー・モレル、レッズの豪腕ハンター・グリーンなど活躍が期待される選手が並んでいる。このまま上位の選手が活躍を続け新人王を獲得するのか、それとも他の選手が巻き返しを見せるのか。激しい新人王争い戦線に今後も注目だ。

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