「まんが甲子園」最優秀賞の力発揮 宇都宮文星女子高生ら、税の仕組みを紙芝居に

宇都宮税務署と協力して紙芝居を作った生徒たち

 【宇都宮】昨年の全国高等学校漫画選手権大会(まんが甲子園)で最優秀賞を獲得した宇都宮文星女子高秀英特進科美術デザインコースの生徒5人と宇都宮税務署は、共同でオリジナルの紙芝居「ふしぎなはこ」を制作した。かわいらしいリスやクマなどのキャラクターを用いて税の仕組みを子どもに分かりやすく説明している。28日から動画形式で国税庁のホームページに掲載される。

 同署が「今までアプローチしてこなかった幼児にも税を身近に感じてもらおう」と紙芝居制作を企画し、5人にイラストを依頼した。シナリオと動画用音声、編集は同署職員が担当した。

 森に突然現れた「ふしぎなはこ」に動物たちが集めた木の実や果物を入れていくと、学校や病院ができて暮らしやすいまちになっていくという内容。「税」という言葉は一度も出てこないが、約束事を守って集めた物をみんなで納めていけば、より良いまちづくりができるという税の仕組みを簡単に伝えている。

 生徒たちは昨年9月から放課後の1、2時間を使い、病院をどんぐりの形にするなど世界観を大事にした作品を作り上げていった。

 今月完成し、13日に同校でお披露目された。キャラクターデザインを担当した2年長嶋更紗(ながしまさらさ)さん(17)は「(まんが甲子園を含め)1年間関わってきたチームなので、コミュニケーションを取りながら制作できた。キャラクターの個性が出るように気を付けたので、表情も見てほしい」と話した。

 水落誠(みずおちまこと)署長は「見る人のことを考えて良く作られている。いい絵ができた」と感謝した。

完成した紙芝居を見る生徒

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