スノーピーク山井太会長が語る成長の秘訣 自分のためにテント作ったら…日本初ハイエンドキャンプ用品の市場誕生

ベンチャー企業創出に向けたセミナーで講演するスノーピークの山井太会長=6月17日、福井県坂井市の福井県産業情報センター

 アウトドア用品大手スノーピーク(本社新潟県三条市)の山井太会長を講師に招いた「ふくいベンチャー創出セミナー」が6月17日、福井県坂井市の福井県産業情報センターで開かれた。山井会長は「損得勘定ではなく、好きなことを仕事にすることがイノベーションにつながる」と成長の秘訣を語った。

 セミナーはふくい産業支援センターが主催。県内の経営者や後継ぎ候補者ら約450人が会場とオンラインで聴講した。山井会長は父が創業した同社の前身に1986年転職し、96年に2代目社長に就任し「スノーピーク」と改名。2020年に会長となった。

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 講演では「経営者は▽誰に売るか▽何を売るか▽どう売るか―を選択する自由がある」と主張。キャンプに年間60回行き、これまでに2千泊しているという山井会長は「自分自身が使うのに耐えられる商品として入社後、最高品質の約16万円のテントを作った。結果として日本初のハイエンドキャンプ用品の市場が生まれた」と話した。

 講演後、ユニフォームネクスト(本社福井市)の横井康孝社長と文具店展開のホリタ(本社同市)の堀田敏史社長が参加して、パネルディスカッションも行われた。

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