来週はじめには沖縄や奄美で梅雨明けか 今度は本州付近で本格的な大雨シーズンに

 沖縄地方や奄美地方からは梅雨前線が北上し、来週はじめには梅雨明けの発表がありそうだ。今度は西日本~東北にかけて梅雨前線は停滞しやすく、本州付近では雨やくもりの日が続く見通し。例年、沖縄や奄美が梅雨明けしたあとの6月末から7月上旬にかけてを中心に大雨となりやすいため、今のうちから大雨への備えを確認しておいた方がよさそうだ。

沖縄や奄美では梅雨明けの兆し

 先月4日ごろに沖縄地方で平年より早く梅雨入りしたとみられてから、今週15日(水)には東北地方まで梅雨入りし、これで梅雨のない北海道を除く全ての地域で雨の季節に突入したことになる。
 沖縄地方では、この1か月の降水量は平年の3倍ほどになっている所もあり、18日(土)も沖縄本島を中心に雨脚が強まっているが、来週20日(月)ごろからは梅雨前線が北上して晴れる日が続く見込み。奄美地方でも21日(火)ごろからは晴れマークが並び、沖縄や奄美では、来週はじめには梅雨明けの発表がありそうだ。

梅雨前線はこれまで以上に本州付近に停滞

 沖縄や奄美から前線が離れて北上するということは、今度は西日本から東北付近に梅雨前線は居座りやすく、本州付近で大雨となりやすいことを意味している。
 沖縄や奄美の晴れマークが目立つと同時に、20日(月)以降は西~東日本を中心に雨やくもりの日が続く見通し。特に22日(水)以降は、非常に暖かく湿った空気が日本付近に流れ込みやすく、雨脚が強まったり、長く雨が続くことで雨量が多くなるおそれがある。

過去・本州付近の大雨は6月末から7月上旬にかけて頻発

 これまで梅雨前線による大雨で甚大な被害が出た、平成29年7月九州北部豪雨や平成30年7月豪雨などは、沖縄と奄美が梅雨明けしたのちの6月末から7月上旬にかけて発生している。沖縄や奄美の梅雨明けが発表されたら、本州付近ではこれまで以上に雨の降り方に注意が必要だ。
 雨が強まる前の今のうちに、ハザードマップで自宅・職場などの周囲の危険や避難経路を確認したり、防災グッズの準備・再点検をしておいた方がいいだろう。

(気象予報士・鈴木悠)

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