新生足利高の敷地広々 旧市民会館、間もなく取り壊し工事完了

新校舎の用地として整備が進む旧市民会館跡地(奥)。手前の校舎は旧足利女子高校=7日午後、足利市有楽町、小型無人機から

【足利】男女共学となった足利高(栃木県足利市)の新校舎の建設用地となる、有楽町の旧市民会館の取り壊し工事が22日に完了する。県は今春の新入生が3年生になる2024年秋までの新校舎完成に向け、着工に向けた準備を進めている。用地南側の旧足利女子高校舎の取り壊しは4月から始まっていて、取り壊し後は校庭などとして利用される予定だ。

 県と市は昨年、旧足利高と旧市民会館の敷地を等価交換する契約を結び、新校舎は同会館跡地に整備されることになった。

 同会館と旧足利女子高を合わせた新しい足利高の敷地面積は約4万100平方メートル。うち運動場の面積は約2万6千平方メートルとなり、昨年度まで運動場が県立高で最小だった旧足利女子高の2.6倍に広がる。

 新校舎は吹き抜けのある3階建てで、延べ床面積は約8860平方メートル。校舎北側の体育館はバスケットボールコートを4面配置できる規模となる。整備費は約70億円を見込んでいる。

 男女別学の県立高の統合による新校舎建設は初めてで、全日制の新校舎建設は2011年に整備された宇都宮工業高以来となる。

 足利高の渡辺佐知夫(わたなべさちお)校長は「校名は足利高になったが、旧足利高も旧足利女子高も閉校式を行わず、発展的に統合した。新しい校舎が旧足利女子高の跡地に完成して引っ越すことで、発展的統合の実感がさらに湧いてくるのではないか」と話している。

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