PUペナルティのルクレールは19番グリッドへ「ひとつでも前からスタートすることがチャンスにつながる」/F1第9戦

 2022年F1カナダGPの土曜予選で、フェラーリのシャルル・ルクレールは15番手、カルロス・サインツは3番手だった。

 金曜の時点でルクレールのパワーユニットに新しいエレメントが入れられ、コントロールエレクトロニクスの3基目導入により、10グリッド降格が決まっていた。土曜FP3の時間帯に、FIAはパワーユニットに新エレメントが投入されたマシンを発表。ルクレール車にICEの4基目、ターボチャージャーの4基目、MGU-Hの4基目、MGU-Kの4基目が入れられたことで、ルクレールがグリッド最後方からのスタートになることが明らかになった(エキゾーストシステムの5基目も導入されたが、これはペナルティの対象にはならない)。

 そのためルクレールはQ2に進出した時点で走行を終了。土曜にFIAが発表した暫定グリッドでは、ルクレールに、同様にパワーユニット交換を行った角田裕毅(アルファタウリ)のひとつ前の19番グリッドが与えられている。

 なお、サインツのパワーユニットにはICEの3基目が入れられたが、これはペナルティの対象外だ。

 ルクレールとサインツは、予選で不必要に低速で走行した疑いで調査を受けたが、いずれも処分なしとの裁定が下された。

2022年F1第9戦カナダGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
FP3 20番手(ノータイム)
予選 15番手(Q1=5番手1分33秒008:ウエットタイヤ/Q2=15番手ノータイム)

 これ(19番グリッド)は今週末、僕たちに可能な最高のスターティングポジションだ。今日重要なのは、レースを前に何周か走ることができ、マシンの感触が良かったことだよ。

 僕たちは予選によって裕毅の前に出た。ひとつポジションが上がっただけだが、こういう週末には、どれだけ小さなことでも助けになる。

 僕たちは明日、全力を尽くすことに気持ちを集中させている。

2022年F1第9戦カナダGP カルロス・サインツ(フェラーリ)が予選3番手を獲得

■カルロス・サインツ(スクーデリア・フェラーリ)
FP3 10番手(1分34秒778:インターミディエイトタイヤ/18周)
予選 3番手(Q1=3番手1分32秒781:ウエットタイヤ/Q2=4番手1分25秒197:インターミディエイトタイヤ/:Q3=3番手1分22秒096:インターミディエイトタイヤ)

 今日はペースが良かった。トリッキーなコンディションだったことを考えれば、うまくいった予選だったと思う。(Q3最後のアタックラップの)最後のセクターで、“オール・オア・ナッシング”の状況だと感じてプッシュした。でも最終シケインで少しだけプッシュしすぎてしまい、残念ながらそれによってフロントロウを逃した。でもそれほどがっかりしてはいない。今日は最後の最後まですごいバトルになっていたから、攻めていくしかなかったと思う。このサーキットで3番グリッドは悪くないポジションだよ。

 週末を通してペースはいいし、明日、全力を尽くして戦う。面白いレースになるはずだよ。すごく楽しみだ。

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