「歓喜と哀傷の交錯」セビージャ、UEFAカップ優勝記念ユニフォーム

リーグ戦やカップ戦など、タイトルを獲得したチームに作られることが多い記念ユニフォーム。

ここでは、2006-07シーズンにUEFAカップ2連覇を成し遂げたセビージャの優勝記念ユニをご紹介したい。喜びと悲しみの記憶が重なる一着である。

Sevilla 2006-07 Joma UEFA Cup Winners

2季連続で決勝を戦った06-07シーズンのUEFAカップ。その決勝では、アンドレス・パロップ、ハビ・ナバーロ、アントニオ・プエルタ、フレデリック・カヌーテ、ダニ・アウヴェス、ルイス・ファビアーノ、クリステァイン・ポウルセンといった選手がスタメンに名を連ねた。

このシーズンのカップ戦で使用したユニフォームは、ラ・リーガ用とは全く異なるシンプルなデザイン。決勝戦で着用した赤いユニはカップ戦用アウェイといった位置付けのキットだった。

2007年5月16日、スコットランドで行われた決勝戦の相手はエスパニョール。スペイン勢同士による同国決戦は、スコア2-2のまま延長でも決着がつかずPK戦に突入する。

先行のセビージャは4本目をプエルタが成功させると、最後は守護神パロップがマルク・トレホンのキックをセーブ。その瞬間、セビージャのUEFAカップ2連覇が決まった。

ラ・リーガは3位でフィニッシュし、UEFAカップは2連覇という偉業を成し遂げた06-07シーズン。サポーターは新シーズンに大きな期待を寄せていた。

だが、その優勝からわずか3か月後の07-08シーズン開幕戦で、プエルタが試合中にピッチ上で倒れそのまま帰らぬ人に。セビリアの街は深い悲しみに包まれる。

UEFAカップ優勝を記念したこのユニフォームは、右袖のバッジ以外はほぼ決勝戦と同じディテール。残念ながら2度とは揃わぬメンバーでつかみ取った優勝を祝う一着である。

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