サツマイモのジェラート開発着手 鷲羽高と城南高、畑に苗植え付け

サツマイモの植え付け作業をする鷲羽高(左列)と城南高の生徒たち=高梁市

 ジェラート作りで地域活性化に取り組んでいる鷲羽高(倉敷市児島味野山田町)ビジネス科と城南高(高梁市原田北町)環境科学科は、岡山県吉備中央町産のブルーベリーに続き、サツマイモを使った開発に着手した。2022年度の連携事業として両校生徒が今月、高梁市内の畑に苗を植え付け。栽培を続けて収穫し、岡山市で10月に予定している「マルシェ」での販売を目指す。

 21年度、城南高は吉備中央町のブルーベリーの普及をテーマに課題研究し、鷲羽高は児島地区の産品を使った地元業者との商品開発を進めていた。両校の教員同士のつながりから、倉敷市下津井の「難波牧場」の生乳と同町産のブルーベリーを使ったジェラート作りの企画が生まれた。改良を重ね、7月には同牧場や道の駅で完成品が販売され好評を得た。

 22年度は5月から、月2回程度のペースで新商品に関する意見交換をオンライン授業でスタート。ブルーベリーとともに、サツマイモも使ったジェラート作りを進めることを決め、両校生徒は今月6日、高梁市内の農園で鳴門金時のほか、紫芋の中でも甘みの強い「パープルスイートロード」の苗を植え付けた。

 10日のオンラインによる意見交換では、城南高の生徒が「鳴門金時は植物繊維が豊富で美容や健康に最適な植物。完成後は交流のある園児にも届けたい」と呼び掛け。鷲羽高側は「ブルーベリーのジェラートも好評なため、引き続き販売したい」と話した。

 両校によると、10月中旬に収穫し、難波牧場に持ち込んで商品化してもらう。岡山市内で同30日、17のゴールを示したSDGs(持続可能な開発目標)の達成を狙いに開く「17(いちなな)マルシェ」を皮切りに本格販売を始める。

 鷲羽高3年男子(17)は「味はもちろんだが、両校の連携商品という点をPRできるよう工夫を重ねたい」と話した。

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