ふるさと返礼で一日駅長 東京の平林さんが第1号 「出発」の合図などに挑戦 島鉄島原駅

「出発」の合図を出す業務など一日駅長体験をした平林さん(右)=島原市、島原駅

 長崎県島原市のユニークなふるさと納税返礼品「島原鉄道一日駅長体験」が18日、同市片町の島鉄島原駅などで初めてあった。東京都の会社員、平林英祐さん(48)が同返礼品の第1号として駅長業務を体験した。
 同体験は、ふるさと納税限定商品。市が島鉄に対し、体験型返礼品の開発を働きかけ、2019年11月に採用された。寄付額は20万円。
 この日、平林さんは夫婦で参加。同駅で任命式があり、古川隆三郎市長が「島原と島鉄の魅力を広げてほしい」とあいさつ。任命書を授与した島鉄の永井和久社長は「駅長体験を堪能し、良い思い出にしてほしい」と述べた。
 “乗り鉄”という平林さんは制服、制帽を身に着け、改札口で乗客の切符に切り込みを入れる作業やホームでの到着列車の出迎え、「出発」の合図を出す業務に取り組んだ。このほか、運行指令所の見学など計約3時間半体験した。
 同駅改札そばには、初代一日駅長として平林さんの名前も掲示。平林さんは「変わった企画でおもしろいと思い、申し込んだ。普段見ることができない施設や作業に驚き、貴重な体験をうれしく思う」と話した。
 市しまばら観光課などによると、同市の返礼品は約千品目。2021年度の実績は、申し込みが約7万件あり、寄付額は約10億2千万円だったという。


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