西九州新幹線 「大村車両管理室」を設置 JR九州、訓練運転も開始

「大村車両管理室」の看板を掛ける古宮社長(左)と瓜生局長=大村市竹松町

 JR九州は20日、9月23日に開業する西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の車両の点検や検査を担う「大村車両管理室」を大村市竹松町の車両基地に設置した。鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)から駅や線路など施設の管理を引き継ぎ、開業に向けた訓練運転も始まった。
 5月10日~6月16日、鉄道・運輸機構が主体となり車両の走行試験を実施。「安全走行に問題がない」と確認した。施設の正式な引き継ぎは開業日だが、今後はJR九州主体の訓練運転に入るため、事実上は同社が管理する。
 管理室は、同社が大村車両基地(10万9千平方メートル)の名称を変更し、車両の管理、補修を担う機関として運営。組織上は熊本総合車両所(熊本市)の出張所になる。従業員は19人。
 現地で発足式があり、関係者約30人が出席。JR九州の古宮洋二社長と鉄道・運輸機構の瓜生良知・九州新幹線建設局長が事務所に看板を掛けた。管理室の伊地知祐樹室長は「車両を預かる立場として、伝統あるかもめの名を汚さないよう日々の点検を確実にしたい」と述べた。
 訓練運転では乗務員の育成や緊急時の手順確認などに取り組む。


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