和気の水田で除草用ロボ実証実験 農家負担軽減へ東京のベンチャー

除草用ロボットの実証実験が行われている水田=14日、和気町

 有機無農薬米の栽培テツダウヨ―。アイガモを水田に放って雑草を食べてもらう「アイガモ農法」に着想を得た、除草用ロボットの実証実験が、岡山県和気町内で行われている。農家の高齢化や担い手不足が深刻化する中、東京のベンチャー企業が開発した実機を使って、3週間ほどかけて効果を検証し、実用化に役立てる。

 ロボット(縦約120センチ、横約90センチ、重さ12キロ)は2つのスクリューがあり、土をかき混ぜながら、縦に横にと規則的に動く。水が濁ることで雑草の光合成が抑えられ、生えにくくなる。GPS(衛星利用測位システム)で水田の形を認識し、太陽光パネルで発電しながら進む仕組み。

 ベンチャー企業の有機米デザイン(東京都小金井市)が、今年は全国33都府県210カ所以上でテスト中。県内では真庭市でも行われている。

 和気町では、農地所有適格法人・結ファーム(同町田賀)が所有する水田約17アールで実施。実証実験が始まった14日、地元農家や農機メーカー担当者ら約10人が現地に集まり、除草用ロボットの動きを見守った。

 有機米デザイン・ロボ開発部門の西内徹部門長は「有機無農薬米の栽培で最も大変なのは雑草を取り除く作業。ロボットの導入で省力化を図り、少しでも農家の負担を軽くするお手伝いができれば」と話している。

ロボットは、土をかき混ぜながら雑草の生育を抑える

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