オッス!ウェイクボード愛好家が広島市・太田川放水路で「天下一武道会」!?

「天下一武道会」!?早朝の河川敷に集う人々

水上を切り裂くように滑り、芸術的なジャンプで魅了するスポーツ「ウェイクボード」の大会が広島市西区の太田川放水路で開かれました。その名も「天下一武道会」です。

6月18日土曜日、あさ7時。己斐地区の河川敷にはボーダーたちが集まっていました。天下一武道会だけに、あの超有名キャラの格好をした人の姿も・・・

__Qお名前を教えてください
「宇宙の帝王・・・です」
Qこのコスチュームは?
「5000円しました。(買ったのは)アマゾンです」__

そもそも「ウェイクボード」とは

しかし、ひとたびボードに乗れば、みんな真剣そのもの。時速35キロほどで進むモーターボートから伸びた「ライン」と呼ばれるロープで、選手たちは引っ張られます。足もとは、ボードにブーツを固定。ウェイクボードは、サーフィンとも水上スキーともひと味違った魅力のあるスポーツです。

一方で、アクロバティックなジャンプなど様々な難易度の「トリック」を繰り出すようすは、スケートボードやスノーボードに近いものがあります。競技関係者は、オリンピック種目への採用を熱望していて、メジャースポーツへの発展を夢見ています。

有望選手は海外転戦・・・国内の競技熱は発展途上

日本国内でも、ウェイクボードのツアーは開催されていますが、プロ専業で身を立てていくのはとても難しいといいます。ジュニア世代から国内で頭角を現した選手は、海外に拠点を求めて故郷を飛び出し、世界を転戦することになるのが実情なんだそうです。

波が穏やかな瀬戸内海周辺は、全国的にも愛好家が多い地域。特に広島は、海だけでなく、ここ太田川も、重要拠点となっています。近くに新幹線の高架橋や、路面電車も渡る橋がある環境は、相当レア。都心近くで競技に打ち込めるのは、地域の人たちや行政の理解を得られてこそだと強調するのは、この大会を主催する中村さんです。

__日本ウェイクボード協会中四国地区・中村知香子代表
「広島を盛り上げるために、この太田川での開催は念願だったので。武道会じゃないんですけど、ウェイクボードの天下一をとるつもりで頑張ってほしいという気持ちをこめて、天下一武道会という大会名にしました」__

今回出場したのは、初心者から上級者まで50人ほど。最近ウェイクボードを始めたばかりの高校生にとっては、初めて実力を試すチャンスですし、大会常連のベテランたちにとっては、待ちに待った貴重な機会。みんな、力が入っていました。

たくさんの人で集まることができなくなったコロナ禍では、競技の様子を撮影した動画を用いて、オンライン大会を開くしかありませんでした。そんな困難を乗り越えて、実に5年ぶりにリアルの場で集った「天下一武道会」。大成功だったようです。。

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