越前市坂口地区のコウノトリ2羽巣立つ 福井県、ともに雌の「明ちゃん」と「魅結ちゃん」

巣立った明ちゃん=6月21日、福井県越前市下中津原町
巣立った魅結ちゃん=6月21日、福井県越前市下中津原町

 福井県越前市坂口地区の下中津原町の人工巣塔で生まれた国の特別天然記念物コウノトリのひな4羽のうち2羽が6月21日、巣立ちを迎えた。同地区での野外コウノトリの巣立ちは2年連続となる。

 親鳥はともに兵庫県豊岡市生まれで、雄が1970年に越前市白山・坂口地区に飛来した「コウちゃん」のひ孫「イチローくん」、雌は「ななちゃん」。3月13日に産卵が始まり、4月21日にひなの姿が映像で確認された。昨年も同じ巣塔で繁殖し3羽が巣立った。 

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 この日、4羽の愛称が発表された。巣立ったのはともに雌の「明(めい)ちゃん」と「魅結(みゆう)ちゃん」で、ともに雄の「蒼(そう)くん」「大(だい)くん」の巣立ちが待たれている。愛称は地元の坂口小学校、武生第二中学校坂口分校の児童生徒らが考えた。

 市エコビレッジ交流センター主任で、コウノトリ見守り隊長の野村みゆきさん(62)は「ようやく第1段階をクリアしたという思い。4羽とも無事に育ってほしい」と願いを込めていた。

 市内では17日にも白山地区で3羽が巣立っている。

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