長崎県佐世保市内と近郊の10の子ども食堂でつくる「させぼ子ども食堂ネットワーク」に寄せられた物資を保管する拠点「させぼ子ども食堂BOX」が開所した。保管場所に困っていることを知った九電グループが、同市福石町の旧佐世保電力所施設の一室を無償で貸し出した。
同ネットワークには、活動の趣旨に賛同した企業、団体から食料などの支援物資が寄せられている。しかし、保管場所の確保が難しく、やむを得ず支援を断らなければならない場合もあった。福岡の子ども支援などを行う団体からこういった状況を聞いた九電グループが保管場所として利用できる施設を探し、地域、社会貢献活動の一環として貸し出すことになった。
同食堂BOXは広さ約40平方メートル。同ネットワークは必要に応じて物資を搬入搬出して県内各地へ物資を届けていく。冷蔵、冷凍庫も設置する予定。
開所式が17日、同市福石町の九州電力送配電佐世保配電事業所であり、関係者ら約20人が参加。九州電力送配電企画総務本部の牛島勇総務グループ長が「子どもたちの笑顔が広がる一助になれば」とあいさつ。同ネットワークの数山有里代表は「場所の確保は長年の課題だったのでありがたい。今後も食を通じての支援を継続できるよう尽力したい」と話した。
九電グループから同ネットワークへの約16万円相当の切手の贈呈もあった。