参院選岡山 立候補者の第一声 出陣式や街頭で

 参院選が始まった22日、岡山選挙区(改選数1)に立候補した5人は県南部で出陣式に臨んだり、街頭に繰り出したりして第一声を上げた。物価高騰対策や地方分権、安全保障の在り方、新型コロナウイルスへの対応などで持論を展開。7月10日の投開票に向けて舌戦をスタートさせた。(届け出順)

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■高野由里子候補(諸派・新)

 この選挙の一番の目的は一人でも多くの人に日本の現状を知ってもらうことだ。日本の土地や企業は外国資本に次々と買われ、富や技術が流出している。食べ物でも外国で禁止されている添加物や農薬がいまだに使われ、健康が脅かされている。このままでは10年、20年先の子どもたちの未来は守れない。参政党は既存政党と違い、一般市民が一から活動している。草の根の意見をきちんと拾っていき、本当の国民主権を実現したい。

■住寄 聡美候補(共産・新)

 小学校教員を11年間務めた。子どもたちにとって平和で希望の持てる未来をつくりたい。ウクライナの現状を見て日本も軍事力を拡大すべきだとの大合唱が起きているが、力対力は戦争への道を開くだけだ。憲法9条を生かした平和外交を進める。同時に、物価高から国民生活を守るため消費税は5%に減税し、最低賃金を引き上げる。アベノミクスや円安で大もうけしている大企業や資産家に応分の負担を求めれば、財源は十分確保できる。

■小野田紀美候補(自民・現)

 国会議員の使命は国と国民を守ることだ。日本にはさまざまな不安がある。世界情勢の中で平和は守られるのか、物価が高騰する中で暮らしは守られるのか、肥料も飼料も高騰する中で農業を守れるのか。長く続くコロナの中で子どもたちの生活や教育は守られるのか。政権与党の公認候補として国民の苦しい思いや願いを受け止め、不安を取り除いていきたい。前向きで明るい日本をつくり、笑顔あふれる岡山にしていくため全力で頑張る。

■黒田 晋候補(無所・新)

 今回の参院選で問われているのは、この国を自分たちで守るということだ。地方分権、地方創生と言われて20年近くたったが、期待通りに進んでいない。国から地方へ財源、権限を送り、本当の意味での地方創生を岡山から始めていきたい。公共交通を守るための仕組みづくりや、国の礎となる農林水産業を守り抜く姿勢を示すことも必要だ。かつての良き昭和のような、産業重視型の日本を取り戻す政策に切り替えていかねばならない。

■山本 貴平候補(NHK・新)

 NHKの受信料制度について、番組を見たい人だけがお金を払って視聴できるスクランブル放送化の実現を第一の公約とする。受信料が全額無料になっている生活保護受給者よりも収入が低い年金受給者がたくさんおり、公平感を出すために年金受給者の受信料無料化を目指す。エネルギー問題も深刻だ。電気やガスの値上がりにより、中小零細企業や若い世代が困っている。原発再稼働を視野に入れた安定供給も公約として頑張っていく。

高野由里子氏
住寄聡美氏
小野田紀美氏
黒田晋氏
山本貴平氏

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