ビニール袋で養生して…、何かを吹きかけて…。すると、黒っぽい液体が…。これ、エアコンのクリーニング作業です。
しばらく使っていなかった自宅のエアコン、そろそろ試運転しておいた方がよいのでは?
おそうじマイスター
「メンテナンスをすれば、エアコンの機能が復活するケースもありますので」
きょうのテーマは、『すでに熱中症の季節です 頼りのエアコン 調子は大丈夫?』。
梅雨に入って、大雨への備えが必要な季節になりましたが、実は熱中症にも気を付けないといけないシーズンになっています。去年、熱中症で救急搬送された患者を月別に見ると、やはり7月・8月が圧倒的に多く、6月も全国で5000人ぐらいいます。注意しないといけません。
東京都のおととしのデータによりますと、屋内で熱中症になって亡くなった人のうち、エアコンを設置していなかった人がおよそ35パーセントいました。設置していても使っていなかった人がおよそ55パーセント。あわせて90パーセントの方がエアコンを使っていなかったということになります。
やはり頼りはエアコンなのですが、半導体不足や中国のロックダウンで足りなくなっているとも…。そのあたりの話を街の電気店で聞くとともに、今、家にあるエアコンのメンテナンスについても取材しました。
広島市中区にある「平和デンキ舟入本店」です。近くに住む人を中心になじみの客が多い電気店です。コロナ禍によって中国の上海で2か月におよんだロックダウンは街の電気屋さんにも影響を与えていました。
平和電機 船本益広社長
「中国に工場があるので、部品が足りないだけでもかなりの商品に影響が出ています。テレビは新製品にかわる時期だが、 1~2か月、発売が延びている」
― エアコンは?
「エアコンは2~3月に仕入れ、この夏のものは確保している。ただ、機種によって希望に添えない場合も…」
ことしは電気代の高騰などを受け、省エネモデルが売れ筋だということです。
「今ならラインナップも選べるが、繁忙期・7月や梅雨明けは(発注が)殺到し、取り付けも待っていただくことに」
去年、熱中症で救急搬送された患者が、熱中症にかかった場所をまとめたデータです。もっとも多かったのは住居です。こうした、いわゆる「おうち熱中症」への対策として、これからの時期、エアコンは欠かせない家電となります。
「大丈夫! ちゃんと部屋に付いているから」いうあなた…。そのエアコン、メンテナンスはできていますか? 家庭でできるフィルターの清掃について専門業者に聞いてみました。
サニクリーン中国 おそうじマイスター 有松剛さん
「まずは乾いた状態で掃除機で吸い取り、その後、油汚れなどでベタベタしていたら中性洗剤で水洗いしてください」
「フィルターの目にほこりがからまり、取れなくなってしまう。最初は乾いた状態で掃除機で吸い取るのがポイント」
フィルターのほこりを取り除くだけでも5~10パーセント程度、効率がよくなるということです。2週間に1度、こうした掃除をすることが望ましいとのことでした。
ただ、フィルターの奥にある熱交換器や送風ファンなどを自分で掃除することはなかなかできません。そこで頼りたいのが、専門業者。本格的なクリーニングとはどのようなものなのか、サニクリーン中国の動画を見てみると…。
▽ パネルを外すと、これが熱交換器です。
▽ いたるところにカビがあります。エアコンを使ったときにできる結露が原因です。
▽ 汚れを落とすために使うのは、強力アルカリ洗剤です。
▽ 洗浄用のカバーをかけて、熱交換器に噴霧します。汚れが少しずつ落ちてきました。
▽ 今度は弱酸性のリンス剤で洗い流していきます。
▽ フィルターやカバーも洗剤で洗います。
▽ 最後にたまった水分を吹き飛ばして、メンテナンス終了です。
有松剛さん
「すぐに買い替えを検討するのではなく、メンテナンスをすれば、機能が復活するケースもあります」
サニクリーンによりますと、2年に1回はこうした本格的なクリーニングがおすすめだということでした。ちなみに料金は機種によって違いますが、おおむね1万3000円から2万円だということです。
― かかる時間ですが、クリーニングする機種によって違いますが、40分から2時間ぐらいです。コロナ禍で自宅にいる時間が多くなったこともあり、オーダーは増えているということです。
― 早めの試運転でチェックするのも大事です。冷房に設定して、ちゃんと冷たい風が出てくるか、水漏れはないか、そのあたりからチェックしてみてはいかがでしょうか。