〈上越市議会〉6月定例会閉会 マスクに関する請願は不採択 

 上越市議会は22日、6月定例会最終日の本会議を開き、全議案を可決して閉会した。

 このうち、3月定例会から継続審査となっていた、常時マスク着用による児童生徒の不安や不調に関する「上越市の子ども達の心身の健全な成長、発達のための教育活動を求め、それにかかわる多様な考え方や選択を尊重することを求める請願」は賛成10人(政新クと共産)の賛成少数で不採択となった。

マスク着用の有無に関する多様性を求める請願は賛成少数で不採択に

 採決に先立ち、3会派の代表が討論。橋本洋一氏(久比岐野)は反対の立場で「請願者の思いは十分に理解するが、厚労省や文科省からマスク着用指針が出され、着用が少しずつ緩和し、教育委員会において請願の内容はおおむね実行、検証されている」とし、市教委での児童生徒、保護者への一層の適切な理解と対応を求めた。
 紹介議員でもある牧田正樹氏(政新ク)は賛成の立場で「登下校や体育時などマスクをしている子がほとんどで、国の通知とはかけ離れている。同調圧力、差別偏見の意識の問題がある」とし、2334人分の署名や請願者の思いを紹介。上野公悦氏(共産)も賛成の立場で「市教委は柔軟な対応をされているが、学校現場や地域、家庭などでの長期間のマスク生活で着用することが当たり前という状況から脱し切れていない」と現状を指摘し、賛同した。
 請願者のメンバーは傍聴席で見守った。

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