テトラ・アビエーション、合計4.5億円の資金調達を完了。国内外問わずエンジニア採用に注力

テトラ・アビエーション株式会社は、合計4.5億円の資金調達を完了したと発表した。三井住友海上キャピタル株式会社、テイ・エステック株式会社、株式会社協和テクニカ、株式会社東鋼、三菱ガス化学株式会社などの事業会社から、第三者割当増資および役員・従業員への新株予約権の発行を行なったという。シードラウンドが終了し評価額は約38億円、累計調達額は6.7億円。現在はシリーズAに向けて調整中だという。

テトラ・アビエーションは、2021年から同社開発のeVTOL(垂直離着陸航空機)「Mk-5」を個人向けに予約販売を行ってきた。 2022年度中には最初の顧客への出荷を目指しており、日米において一般公開可能な有人飛行を含めた飛行試験を実施。米国でのアマチュアビルド市場における認証も取得していくという。

同機は現在試作4号機まで製造。7月25日からアメリカ・ウィスコンシン州オシュコシュで開催されるAirVenture2022において、コックピットのモックアップを展示する予定。乗車体験ができるという。

今回の資金調達は、主に技術者の採用を目的としているという。国内外を問わず、構造・制御・パワエレ・組み込み・HMI等をはじめとしたハードウエアやソフトウエアに関するリード・シニアマネージャーを採用していきたい考え。

今後は、世界のeVTOL市場に参入するにあたり、まずは個人向けの販売に注力していく。 得られたユーザーからのフィードバックを元に改良し、将来はAirTaxi事業用の機体開発を見据えているという。 高い技術力をもった事業会社と共同開発を行い、日本からeVTOLの「完成機」を開発し航空機メーカーとしての存在感を強められればとしている。

テトラ・アビエーション株式会社 代表取締役 中井佑氏のコメント

テトラ・アビエーション株式会社とは、2018年に設立したいわゆる空飛ぶクルマと呼ばれる垂直離着陸航空機(eVTOL)を開発するスタートアップです。

2020年2月には国際航空機開発コンペGoFlyにおいて、プラットアンドホイットニーからディスラプターアワードを受賞し、大会最終審査で唯一賞金を獲得したチームとなりました。GoFly終了後、資金調達を行いながら販売モデルの開発を行ってきました。

今後、まずは個人利用としてのeVTOLを開発・販売し、購入者からのフィードバックをもとに量産型eVTOLの開発を行い、2025年に行われる大阪万博での飛行など2拠点間移動サービスを行うための機体をリリースしていきたいと考えています。

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