岸田首相「基地負担の軽減に全力で取り組む」 沖縄全戦没者追悼式 首相出席は3年ぶり

 23日に糸満市摩文仁の平和祈念公園で開かれた沖縄全戦没者追悼式のあいさつで、岸田首相は米軍基地が集中することによる沖縄の負担に触れ「政府として重く受け止め、基地負担の軽減に全力で取り組む」と述べ、在日米軍施設の整理統合、縮小などを進める考えを述べた。沖縄県が反対する、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設を巡り、直接的な言及はなかった。

 式典への首相の出席は3年ぶり。岸田首相は「今日私たちが享受している平和と繁栄は、命を落とされた方々の尊い犠牲と、沖縄の歩んだ苦難の歴史の上にある」と強調。政府として、沖縄の地理的特性や自然、文化など、沖縄ならではの魅力を生かした沖縄振興に取り組む考えを示した。

© 株式会社琉球新報社