【DeNA】東が登板7試合目で初勝利 「ほっとした」 娘の笑顔と妻の言葉支えに

今季初勝利を挙げた横浜DeNA・東と伊藤光のバッテリー

◆横浜DeNA7-5巨人

 苦しみを振り払うかのように腕を振った。横浜DeNAの東が六回途中3失点。今季7試合目の登板にして初勝利をつかみ「ほっとした」と胸をなで下ろした。

 三回以外は全て先頭打者に出塁を許したが、この日の左腕は焦らない。カーブやチェンジアップで揺さぶり、直球で差し込む。「光さん(伊藤光)とコミュニケーションを取って丁寧に投げられた」。2軍戦から息を合わせてきたバッテリーで二回には小林、五回にはウォーカーを注文通りの併殺打に仕留め、巧みな投球術が光った。

 5年目の今シーズンは初の開幕投手を射止めたものの、0勝5敗と精彩を欠き、2軍での再調整を命じられ、5月16日に登録抹消となった。左肘の手術を乗り越えた左腕でさえ「経験したことないような苦しさだった」という。1歳半の長女の笑顔、妻の「絶対大丈夫」という言葉に背中を押された。

 もう、同じ轍(てつ)は踏まないと誓う105球。「6回を投げ切れなかったことを反省点として、次回までに課題を潰したい」。この1勝に満足するつもりはない。

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