シルバーストンでアルピーヌ育成のコルドウェルがF1マシン初走行「信じられないようなことで、言葉が出ない」

 アルピーヌアカデミーのメンバーであるオリ・コルドウェルは、シルバーストンでF1テストデビューを果たし、母国のコースでA521をドライブした。

 現在FIA F2選手権にカンポス・レーシングから参戦している20歳のコルドウェルは、午前と午後にかけて587kmの走行をこなした。A521のステアリングを握ったコルドウェルは、午前中はマシンの理解を深めてテストに慣れていき、午後にはペースを上げ、その日の走行計画を完了するためにアルピーヌのエンジニアたちと緊密に連携した。

「信じられないようなことで、言葉が出ないよ。他の何かと比べることはできない」とコルドウェルは笑顔を見せた。「期待していたことすべてと、それ以上のことがあった」

「マシンはF2とは比べ物にならない。すべてが上だ。さらなるスピード、ダウンフォース、ブレーキングがあり、ボタンの数は50個くらい多いんだ」

「このマシンではるかに速いスピードで走ることに慣れた。F2に戻ったらもちろんより遅くなるけれど、この経験から学んだことによって進歩できるだろうし、F2マシンでこのコースを走るときに経験を活かすことができるだろう」

「この場を借りて、BWTアルピーヌF1チームがこの機会を僕に与えてくれたことに感謝したい。彼らなしでは、この経験は不可能だった。アカデミーに在籍していることだけでなく、昨年のF1マシンをドライブしたこの機会についてだ。信じられないようなことだったよ」

シルバーストンでA521をテストしたオリ・コルドウェル

 アルピーヌアカデミーのプロジェクトマネージャーを務めるジュリアン・ラウズは、コルドウェルがテストとフィードバックにおいて“賢明な”アプローチをとったとして称賛した。

「オリは今日素晴らしい仕事をした」とラウズは語った。「彼は思慮深く多くの周回を重ね、デビュー走行にして成熟したところを見せた」

「彼は全力で取り組み、各走行で詳細なフィードバックを伝えることで、1日を通して大きく進歩した」

「全体として非常に優れたアプローチで、多くの可能性が示された。彼が今シーズンのF2で戦うにあたって、この経験をうまく活かすことができると確信している」

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