下里豪志さん、イタリアの国際大会で2位に 沖縄出身ピアニスト「頑張ってきて良かった」

 30歳までの若手ピアニストが出場する登竜門「マッサローザ国際ピアノコンクール2022」の最終選考が11日、イタリア北部の都市マッサローザで行われ、南風原町出身でイタリア在住のピアニスト下里豪志(28)が2位に入賞した。1次予選とセミファイナルを通過し、下里を含めて3人が最終選考に進出した。

 国際コンクールで入賞実績のあるピアニストが多数出場し、入賞には驚いたという。下里は選考で、スペインの作曲家エンリケ・グラナドスが作曲した、ピアノ独奏のための組曲「ゴイェスカス」より「愛の言葉」などを演奏した。
 昨年は自分らしい演奏を見失い伸び悩んでいた時期だったと振り返り、「ここまで諦めないで頑張ってきて良かった」と話した。
 副賞としてイタリア国内でリサイタルを開く予定。「音楽家として人生の中で分岐点になった。たくさんの方に支えられ恵まれていることに感謝して恩返ししたい。これから大きなコンクールにも挑戦していきたい」と語った。
 (田中芳)
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