交通事故にあったヤンバルクイナとノグチゲラ、元気にやんばるの森へ 治療で回復し放鳥 国頭村

 【国頭】環境省やんばる自然保護官事務所は15日、国頭村で交通事故に遭い保護されたヤンバルクイナとノグチゲラを放鳥した。回復した個体の放鳥は今年初。2羽は、事務所職員らに見守られて元気にやんばるの森に戻った。

 ヤンバルクイナは6日に村内の県道70号上で横たわっているところをドライバーに救護された。頭部を強打していた。ノグチゲラは5日、同村の大国林道と奥間林道の合流点付近でドライバーが救護。全身を強打し、ショック状態で体が冷たくなっていた。

 2羽とも同事務所がNPO法人どうぶつたちの病院沖縄(うるま市)に搬送し、治療を受けた。

 同事務所によると今年、13羽(16日現在)のヤンバルクイナが交通事故に遭い、うち11羽が死んだ。ノグチゲラの交通事故は今年に入って初めて確認した。ヤンバルクイナは4~6月が子育て期で、ロードキル(輪禍死)に遭う事例が集中する傾向にある。

 同事務所は、車の速度を抑えるとともに事故に遭った希少動物を見つけたら速やかに連絡するよう呼び掛けている。連絡先は同事務所(電話)0980(50)1025、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄(電話)090(6857)8917。

 (岩切美穂)

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