【参院選】神奈川選挙区の候補者「第一声」、AIが分析 最も目立ったワードは?

神奈川選挙区の候補者「第一声」をAIで分析

 参院選が公示された6月22日、全国でも有数の激戦区となった神奈川選挙区では各候補者が出陣式や街頭演説で「第一声」を繰り広げた。神奈川新聞社は、人工知能(AI)を使って政党公認候補13人が第一声で訴えた内容を分析した。そこから浮かび上がった特徴は―。

 13人の演説の中で最も頻発したワードは「子ども」だった。「学費」や「学生」「教育」といった言葉もよく使われており、少子化問題に取り組む姿勢や子育て世代に向けたアピールがうかがえる。

 最近の情勢との関連はどうだろうか。ロシアによるウクライナへの侵攻は収束の見通しが立たず、むしろ深刻さが増している。ウクライナ問題を強調する候補者が複数いたほか、「基地」や「安全保障」「憲法9条」といった言葉も多く見受けられ、平和や日米同盟に対するそれぞれの考えを訴えた格好だ。

 物価高や経済政策に関する言葉はそれほど多くはなかったものの、「石油」「材料費」といったワードも語られ、候補者によっては賃金格差や貧困問題を訴える様子が伝わった。

 一方、新型コロナウイルス関連の言葉が意外なまでに少なかった。コロナの流行が始まってから約2年半が経過し、候補者の重点政策も「コロナ後」にシフトしているとも受け取れる。

 分析は、ビッグデータの分析システムを手掛ける「ユーザーローカル」(東京)が開発したテキストマイニングツールを活用した。候補者名を除き、使用頻度の高い単語や特徴的な単語を抽出し、大きさや色で分類して示した。単語の色は品詞の種類で異なり、青色が名詞、赤色が動詞、緑色が形容詞、灰色が感動詞を表している。

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