愛らしい「おかんアート」堪能を 30日に表町商店街でイベント

ワークショップで挑戦できる(手前から)アクリルたわし、フェルトの小物、軍手製の人形

 手編みのアクリルたわし、軍手製の人形、シジミの殻で作ったストラップ…。昭和期の家庭のどこかしらにあった手芸品「おかんアート」にスポットを当てるイベントが30日、岡山市中心部の表町商店街南部エリアで開かれる。店に飾られているアート巡りや制作のワークショップが楽しめる。

 神戸市でおかんアートやその作家を発掘・発信する市民グループ「下町レトロに首っ丈の会」によると、おかんアートは高齢女性の手芸作品。牛乳パックや毛糸といった身近な素材を使っている。

 イベントは「表町3丁目 meets おかんアート」と銘打ち、商店街の飲食や手芸の計5店を巡るアートツアー(午前11時~正午、無料)を開く。さんかく岡山(岡山市北区表町)では「下町―」の主宰者らによるオンラインのトークセッション(午後1時半~3時、無料)、アクリルたわしなどが作れるワークショップ(同3時20分~4時半、500円)を実施。定員は各10人程度(通しでの参加も可)。

 主催するのは地元の西大寺町、新西大寺町、千日前地区で生まれ育った同級生の女性3人による「ばとざプロジェクト」。下町情緒あふれるエリアの魅力発信を考えていたところ、商店街のショーケースにある手芸品とインターネットで知った「おかんアート」が結び付き、初企画した。

 メンバーの一人で千日前地区にあった「福福饅頭(まんじゅう)」の店主の娘・南順子さん(58)は「店主からその孫までの『3世代アート』や、客からもらった手作り品を大切に飾る店もある。愛くるしいおかんアートを楽しんでほしい」と呼び掛ける。申し込みはメール(batoza-project@outlook.jp)で受け付ける。

イベントに向けて打ち合わせをする南さん(左奥)らメンバー
軍手で作った人形
毛糸でできた犬の人形
たばこの空き箱で作った傘

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