火葬後の遺骨を吸引するミス、遺骨拾えなかった遺族が訴訟取り下げ

京都府宇治市役所

 京都府宇治市斎場(同市宇治)で2020年11月、火葬後の遺骨を遺族が拾う前に職員が誤って集じん機で吸引したとして、同市に3300万円の損害賠償を求めて21年3月に京都地裁に提訴した原告の遺族が、訴訟を取り下げたことが24日までに分かった。

 宇治市が、市議会6月定例会の産業・人権環境常任委員会で明らかにした。取り下げは17日付。原告の代理人弁護士は「理由は差し控えたい」としている。

 同斎場は民間業者が指定管理業務を担っており、市は「事案があったことは事実として認めるが、責任はない」として、請求棄却を求めていた。

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