ウクライナ紛争の本質に迫るドキュメンタリー映画 「ウクライナから平和を叫ぶ」公開決定

ウクライナ紛争の本質に迫るドキュメンタリー映画「ウクライナから平和を叫ぶ」が、8月6日より劇場公開されることが決まった。

「ウクライナから平和を叫ぶ」は、スロバキアの写真家ユライ・ムラヴェツ・ジュニアによるドキュメンタリー。2015年4月に、ムラヴェツはロシアを後ろ盾とする分離主義勢力が支配する東部のドネツクに向かった。分離主義勢力が支配する村を取材するムラヴェツは、戦争の悲しみと平和への望みを語る住民たちを取材。クリフリク村最後の住民となった老婆は、「プーチンに助けてほしい」と訴える。2016年2月、入国禁止ジャーナリストに登録されたためドネツクに行けなくなったムラヴェツは、ウクライナ支配下の村や紛争の最前線であるマリウポリで、ウクライナ側の人々の取材を開始する。ドネツク側とウクライナ側、両方の住民に平等に話を聞くことで、ウクライナ紛争の本質に迫る。

監督・脚本・撮影を務めたユライ・ムラヴェツ・ジュニアのコメントも公開された。公開されたコメントは以下の通り。

【ユライ・ムラヴェツ・ジュニア コメント】

私のデビュー作『ウクライナから平和を叫ぶ』が、8月にみなさんの美しい国で上映されることを大変光栄に思います。この作品は2014年から2016年にかけて撮影しました。そして、今日世界中が注目しているウクライナ戦争のまさに始まりを捉えています。
現在ウクライナで起きている戦争は、2022年2月24日に始まったものではありません。 8年前の戦争が、新しい局面に変化したものなのです。そのため、現在起こっていることの全体像を把握するためには、時間を遡る必要があります。
私の映画が、完成から数年を経てもその意義を失わずにいることを嬉しく思います。長い間、世界はウクライナで起きていることを忘れていました。そして今、私たちはその代償を払っているのです。悲惨な崩壊を防ぐことができるのは、賢明で見識のある人々だけです。時間を割いて映画館に足を運び、学ぼうとする一人ひとりに心から感謝します。

【作品情報】
ウクライナから平和を叫ぶ
2022年8月6日(土)より渋谷ユーロスペースにてロードショー
配給:NEGA
© All4films, s.r.o, Punkchart films, s.r.o., RTVS Rozhlas a televízia Slovenska

© 合同会社シングルライン