24歳の若者から子どもたちへ SDGsをカードゲームで学ぶ 「SNSで農業を…」生まれた100の解決案

持続可能な社会の実現を目標とする「SDGs」。それを子どもたちに楽しく学んでもらおうという取り組みです。同級生と「カードゲーム」作ったのは、広島・福山市出身の男性でした。

カードを手にする子どもたち…。福山市の義務教育学校「鞆の浦学園」で企画されたのが、ゲーム感覚でSDGsを楽しく学ぼうというワークショップです。

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使われた教材…、その名も「THE SDGs アクションカードゲームX」。このゲームには、「トレードオフ」と「リソース」という2種類のカードがあります。

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「トレードオフ」とは、何かをやろうとしたらなにかができないというような「両立できていない関係性」のこと。「トレードオフカード」には、SDGsの17の目標に沿った社会課題の例が具体的に書かれています。

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カード
「実家の農業を継がないといけないが、稼げないし、あまりカッコよくないので気が乗らず、くじけそうになった」

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「リソース」とは、「資源」のこと。「リソースカード」には身近な「モノ」や「技術」などが書かれています。

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リソースカードで提案する児童たち
「SNSで助けを求める…」

「SNSで農業をPRをして気分を上げる」

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「トレードオフカード」に書かれた具体的な社会課題に対して、それぞれが「リソースカード」の資源を使って意見を出し合います。

みんなのアイデアを「掛け合わせる」=「クロス」させながら解決方法を考えるというゲームです。

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児童たち
― 解決した?
「うん。イェーイ!」

今回、6年生のクラスでは、合わせて100以上の解決案が生まれました。

オンラインで今回子どもたちに教えたのが、24歳の鈴木健斗さんです。

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LODU 鈴木健斗執行役員
「楽しく学び、その後、アクションに移せる人たちを増やしたいなと思って、ぼくたちも好きだったゲームを掛け合わせて学べる教材が作れたらいいいなと思って、開発が始まりました」

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福山市出身の鈴木さん…。学生時代に同級生たちと立ち上げたベンチャー企業「LODU」でSDGs教材の開発などを手掛けています。このカードゲームは、在学中に開発しました。

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鈴木さんは、地元の子どもたちにSDGsを身近に感じてもらいたいと、これまで福山市内の3つの学校でもワークショップを実施しました。

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LODU 鈴木健斗執行役員
「SDGs全体の問題の理解だったり、アイデア創出方法を学んでもらって、他人事ではなくて、自分事で行動していける若い人たちを育てていきたいなと思っています」

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カードゲームで学んだ子どもたちは…。

鞆の浦学園 6年生たち
「SDGsのことをよく知れたし、1人ずつのアイデアが聞けていいなと思った」

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「やろうとしたら、1人の力じゃ難しいこともあるから、協力することが大事なんだなって」

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鞆の浦学園では、今後も総合的な学習などで取り入れていきたいとしています。

― このカードゲームは、金沢工業大学 SDGs推進センターのホームページから無料でダウンロードして利用できるということです。

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