「火事だ!」客を避難誘導 長崎・浜町アーケードで合同訓練

取り残された従業員(中央)を救助する消防隊員=長崎市浜町、新樹苑

 長崎市浜町のアーケード街で20日、浜市商店連合会と市消防局の合同訓練があり、約60人が客や従業員の避難誘導や初期消火の手順を確認した。
 同連合会は1968年5月10日、アーケードで2件の火災が相次いで発生し、31人がけがをしたことを教訓に訓練をしている。今回は、衣料品店「新樹苑」の地下1階から出火し、従業員2人が取り残されたという想定。市消防局への通報や初期消火などを従業員が分担して取り組んだ。
 消防局は初めて訓練にテレビモニターを導入。店内の訓練の様子を、店外で訓練に当たる連合会員らに公開した。
 同連合会の三山格(いたる)会長は「消防局の協力もあってスムーズに避難誘導できていた」と評価。年2回、自主訓練をしている新樹苑の従業員、桑原哲夫さん(51)は「普段から対応していないと何もできない。役割分担を変えながら訓練している」と語った。
 同町では11日、浜屋百貨店でぼやが発生した。


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