国体公開競技「綱引き」大田原で開幕 宇都宮では100日前イベント【動画】

決勝トーナメント1回戦敗退を喫した本県代表選手ら=県北体育館

 第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」のプログラムのうち、日本一を争う公開競技の綱引きが25日、大田原市の県北体育館で開幕した。今回の国体における公式戦は綱引きが最初の競技で、初日は成年男女混合の部に8府県から8チーム約80人が集まり、日本一を目指して熱戦を繰り広げた。また宇都宮市のオリオンスクエアなどでは開催100日前を記念したイベントが開かれ、ダンスコンテストなどさまざまな催し物を実施。厳しい暑さにもかかわらず多くの来場者でにぎわい、国体本番に向け機運を高めた。

 綱引きの開会式では大田原市の相馬憲一(そうまけんいち)市長が「全国から来てくれた方々を市民一同歓迎している。最大限のパフォーマンスで国体を盛り上げてほしい」と選手たちを激励。本県チームを代表して、同市拠点のダイナソーズの樋口和広(ひぐちかずひろ)さん(31)が「スポーツが生み出す夢と感動を全国に発信し、県の代表としての誇りを持って全力プレーをする」と選手宣誓した。

 大会は予選リーグと決勝トーナメントで争われ、優勝は石川県代表。ダイナソーズは決勝トーナメント1回戦(準々決勝)で岩手県代表に敗れた。会場には約40人の観客が訪れ熱戦を見守った。競技役員の植木孝幸(うえきたかゆき)さん(36)は3年ぶりの国体に「やっと開催できたという気持ち。国体を楽しみに全国からチームが集まってくれたのは本当にありがたい」と語った。

 一方、オリオンスクエアで開催されたイベントは、一般市民が参加できる大会前の関連事業では最大規模。新型コロナウイルスの感染対策として観客の上限を250人に設定した。

 ステージイベントは、大田原市出身でお笑いトリオ「森三中」の大島美幸(おおしまみゆき)さんと、下野市出身のタレント永井塁(ながいるい)さんが司会を務めた。大会のイメージソングを壬生町出身の歌手サトウヒロコさんが熱唱。サッカーの栃木SC、野球の栃木ゴールデンブレーブス、車いすバスケットボールの栃木レイカーズの各選手のトークショーなども行われた。

 イメージソングのダンスコンテストは、幼児・小学生の部と一般の部で予選を勝ち抜いた各7組が出場。各チームが独自の振り付けを交えて熱のこもったダンスを披露した。子どもがダンスコンテストに出場したという小山市、会社員露久保円(つゆくぼまどか)さん(38)は「国体は小山で開かれる水球を見に行きたい。生で迫力を感じられるいい機会になる」と話していた。

国体開催100日前を記念して開かれたイベント=25日午前、宇都宮市江野町

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