ポケモン列車、進化「チュウ」 車内にキャラ満載、駅ごとにゲーム音楽19曲 沖縄・ゆいレール

 沖縄都市モノレール(ゆいレール、那覇市)が昨年6月から運行している「ポケットモンスター」のラッピング列車が“進化”を続けている。12月には車内にもキャラクターを装飾し、4月からは駅到着時に車内で流れるメロディーにポケモンのゲーム音楽を採用した。同社によると電車内のメロディーにゲーム音楽を使うのは全国初。担当者が「ポケモンの世界観を楽しんでほしい」と知恵を絞る車両づくりは交流サイト(SNS)でも話題で、ダイヤの問い合わせが相次ぐなど県内外から注目を集める。

【まとめ読み】沖縄の至る所にポケモン登場!

 落ち込んだ沖縄観光を盛り上げようと、キャラクターを管理するポケモン社(東京)が提案したのが「そらとぶピカチュウ」ラッピング列車だ。

 ゆいレールではこれまでもさまざまなラッピング車両が走ってきたが、内装も装飾するのは初の取り組み。

 4月1日からは家庭用ゲーム「ポケットモンスターブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール」で使われている音楽が車内メロディーに。到着駅に合わせて変わるのが特徴で、那覇空港―てだこ浦西の全駅分の19曲を採用した。

 ラムサール条約登録湿地の「漫湖」に近い奥武山公園駅では曲名「大湿原」、県庁前駅では「ポケモンセンター」のメロディーが流れるなど、一部の駅では音楽と駅の特徴に関連付けもある。

 ゆいレールでポケモン列車を担当する清水隆宏さんは「メロディー選定はポケモン社と相談し、駅の環境や雰囲気に合わせたものにした」と語る。自身も1996年発売のゲームシリーズ第1作をプレーしたといい、思い入れがある。「車内で聴いて『えっ』と反応する利用者も多い。喜んでくれているのが印象的」だと話す。

 こどもの日の5月5日には、てだこ浦西駅に止め置き、無料開放を実施。親子連れなど県内外から250人が訪れた。

 ポケモン列車は、運行21編成中、1編成のみ。同社は、ラッピング列車の運行時刻を土日と祝日限定で、ホームページ上で公開している。

(知念征尚)
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